プロローグ

あれから10年。





あの駅には、もう一つ線路ができた。前に使っていた線路は破損が酷く、新しく作られるようになった。前にあった線路は海側が完全になくなって、陸側しか残ってない。

そこは3番線と地元の人には呼ばれている。この日になるとみんなが集まって花を添えるようになった。今もうあの悲惨な影は隠れて見えないけど、この日になると蘇る。みんなの心に刻まれているその記憶はきっと消えない。

「忘れないよ」

3人が花を置いて手を合わせた。

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明け方、3番線で 日朝 柳 @5234

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