vsサバサキ Turn‐3

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《サムライ・リザードマン》

┣━━━━━━━━━━{アバタータイプ戦士タグドラゴンタグ4コスト2クラッシュ5000パワー3500ガード

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「更に核張カーネル・エクステンド!!」


 掲げた掌に1枚のカーネルが浮かぶ。


 プレイヤーはアバターにカーネルを託すことが出来る。一見するとアバターが破壊されればカーネルも破壊されるリスクしかないが、それに勝るメリットが秘められている。


 サバサキ:3→2(1)カーネル


 カーネルを取り込んだ《サムライ・リザードマン》は刀に手を添えて構えを取る。


「バトル。《サムライ・リザードマン》でアンノウンを攻撃!」


 間合いをたったの一歩で詰める。アオバは首から漏れ出すポリゴンを手で押さえた。早すぎて抜刀した瞬間すら追えない。DIVEでなければ、今頃、首が地面に転がっていたところだ。


 アオバ:5→3カーネル


「形勢逆転だな。ターンエンド」


五分五分イーブンの間違いだろ。オレアオバのターン、ドロー。3コスト、《スカームーン・ウルフ》を召喚!」


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《スカームーン・ウルフ》

┣━━━━━━━━━━{アバタータイプタグタグ3コスト1クラッシュ2500パワー1000ガード

■自分バトルフェイズ中、このアバターは自分の墓地の《ムーン・ウルフ》の数まで相手アバターに攻撃できる。

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 《ムーン・ウルフ》が死闘経て成長した姿。苦難を物語る傷跡が体中に刻まれている。


「《スカームーン・ウルフ》は墓地の《ムーン・ウルフ》の数まで相手アバターに攻撃できる。墓地に《ムーン・ウルフ》は2枚――――通常攻撃を加え、3回攻撃できる!」


 地面を叩き墓地に眠る同胞の魂を叩き起こす。


「ウォーーーーーーン」


「3回も攻撃を喰らえば流石に《サムライ・リザードマン》のガードを上回る!」


「バトル! 《スカームーン・ウルフ》で《サムライ・リザードマン》を攻撃」


 刀に手を添えた《サムライ・リザードマン》は覚悟を決めて目を瞑る。弾丸のようなスピードで2体は交差する。


「キン――――」


 納刀と同時に《スカームーン・ウルフ》が地に崩れ落ちた。


「は………………? 何で攻撃側の《スカームーン・ウルフ》が倒れている? ダメージを受ける事なんてないはず……」


「それがあるんだよなッ! 《サムライ・リザードマン》のベースにカーネルが存在する時、真の効果を発揮する――――【核醒かくせい】効果! 《サムライ・リザードマン》が攻撃対象に選ばれた時、!」


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《サムライ・リザードマン》

┣━━━━━━━━━━{アバタータイプ戦士タグドラゴンタグ4コスト2クラッシュ5000パワー3500ガード

■【核醒/スタック1】このアバターが相手アバターの攻撃対象に選ばれた時、発動する:その相手アバターに攻撃する。

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「まさか《スカームーン・ウルフ》よりも先に《サムライ・リザードマン》が攻撃したっていうのか……!?」


「その通り! 音速の居合が高速で向かってくる《スカームーン・ウルフ》の喉笛を切り裂くなど造作もない。更に《スカームーン・ウルフ》が破壊されたことで《サムライ・リザードマン》への攻撃も無くなる。これぞ『秘儀――断舌だんぜつ』!! 流石に勝負ありだろ。俺としては降参サレンダーしてくれた方が楽なんだが…………」


 サバサキの背中にゾクリと悪寒が走る。アオバのうつむけた顔に犬歯をむき出した笑みが張り付いていた。


「最高だぜ! こんなワクワクするDIVEする初めてだ! 子どもたちとやってもどうも物足りないかったんだよ。熱量が感じられないというか。一矢報いてやるぞっていう気概が感じられない。でも、今は殺意ってヤツをビンビン感じる。オレがDIVEに求めていたのはまさにコレなんだよ!」


「まだ楽しむ余裕があるのか?」


「こんなところで終わる方がもったいないだろ。ターンエンド」


 サバサキのハンターとしての直感が早く止めを刺せと叫んでいる。手負いの獣ほど怖いものはないと。


サバサキのターン、ドロー! 2コスト、《スカウト・ゴブリン》を三度みたび召喚!」


 横に強力な味方がいるおかげか、クルクルと短剣で遊んでいる。


「バトル! 《サムライ・リザードマン》と《スカウト・ゴブリン》でアンノウンを攻撃!」


 この攻撃が決まればカーネルは0アオバの敗北――――。


「させるか! 0コスト、《不可侵ふかしんもり》を発動!」


 石畳をめくりあげて木々が急成長する。《サムライ・リザードマン》は進路を阻む幹を大太刀で豆腐のように切り倒して押し進む。しかし、そこにアオバの姿はない。


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不可侵ふかしんもり

┣━━━━━━━━━━{コマンドタイプタグ0コスト

●相手アバターが攻撃する時にプレイしてもよい。

■【同名ターン1】相手アバター1体を対象に発動できる:対象のプレイヤーへの攻撃を1度無効にする。その後、〔検索1:{タグ}カード〕をする。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……


「相手アバター1体のプレイヤーへの攻撃を無効にする。オレは《サムライ・リザードマン》の攻撃を無効にした」


 声の方角を振り向くとアオバは太い枝の上に立っていた。


「その後、山札の上から1枚を見て、タグカードなら手札に加える。タグを持たないカードだったので山札の下へ」


 地上から《スカウト・ゴブリン》が短剣を飛ばす。体勢を崩したアオバは枝から落ちた。


 アオバ:3→2カーネル


「チィ、いい加減諦めたらどうだ? 小型アバターの速攻も凌がれて、頼みの《スカームーン・ウルフ》も破壊した。もう手はないだろう」


「…………まだ、次のドローがある」


「ハッ、この状況をひっくり返せるカードがあるなら教えて欲しいね! ターンエンド」


 アオバは深く呼吸をして息を止める。ゆっくりと山札に手を伸ばす。


 山札の内容デッキリストが脳内を駆け巡る。何を引けば勝利を齎すか。DIVEの命運はこの1枚に懸っている。


 どれだけ祈ろうともシステム的に既に引くカードは決まっている。それでも勝利を願わずにはいられない。


オレアオバのターン。ドローーーーーーーー!! ………………ん? ん~~~~~~? 何で……、!?」


「オイオイオイ、山札にゴミでも混ざってたか?」


 降参サレンダーが頭に過るが、かぶりを振って掻き消す。こんなところで終わるより一縷の望みをこのカードに託すした方がマシだ。


「ええい、どうにでもなれ! 4コスト――――《魔法少女まほうしょうじょ ねもね》!!」


 強い閃光を手で遮りながら微かに見えたのは、長い髪を靡かせる少女の影――――。


 光が弾ける度、フリルがあしらわれたコスチュームにドレスアップしていく。手を叩けば指の抜きのグローブが現れて、踵を鳴らせばショートブーツに履き替わる。黄色いリボンが髪を束ねて、最後に頬に小さなハートマークが浮かび上がった。


 彼女は蕾を模したステッキを天に向けて宣誓する。


「主と共に歩む希望の一片ひとひら――――《魔法少女まほうしょうじょ ねもね》!!」


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魔法少女まほうしょうじょ ねもね》

┣━━━━━━━━━━{アバタータイプ魔法タグタグ4コスト2クラッシュ5000パワー5000ガード

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