vsサバサキ Turn‐3
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《サムライ・リザードマン》
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「更に
掲げた掌に1枚のカーネルが浮かぶ。
プレイヤーはアバターにカーネルを託すことが出来る。一見するとアバターが破壊されればカーネルも破壊されるリスクしかないが、それに勝るメリットが秘められている。
サバサキ:
カーネルを取り込んだ《サムライ・リザードマン》は刀に手を添えて構えを取る。
「バトル。《サムライ・リザードマン》でアンノウンを攻撃!」
間合いをたったの一歩で詰める。アオバは首から漏れ出すポリゴンを手で押さえた。早すぎて抜刀した瞬間すら追えない。DIVEでなければ、今頃、首が地面に転がっていたところだ。
アオバ:
「形勢逆転だな。ターンエンド」
「
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《スカームーン・ウルフ》
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■自分
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《ムーン・ウルフ》が死闘経て成長した姿。苦難を物語る傷跡が体中に刻まれている。
「《スカームーン・ウルフ》は墓地の《ムーン・ウルフ》の数まで相手アバターに攻撃できる。墓地に《ムーン・ウルフ》は2枚――――通常攻撃を加え、3回攻撃できる!」
地面を叩き墓地に眠る同胞の魂を叩き起こす。
「ウォーーーーーーン」
「3回も攻撃を喰らえば流石に《サムライ・リザードマン》のガードを上回る!」
「バトル! 《スカームーン・ウルフ》で《サムライ・リザードマン》を攻撃」
刀に手を添えた《サムライ・リザードマン》は覚悟を決めて目を瞑る。弾丸のようなスピードで2体は交差する。
「キン――――」
納刀と同時に《スカームーン・ウルフ》が地に崩れ落ちた。
「は………………? 何で攻撃側の《スカームーン・ウルフ》が倒れている? ダメージを受ける事なんてないはず……」
「それがあるんだよなッ! 《サムライ・リザードマン》のベースにカーネルが存在する時、真の効果を発揮する――――【
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《サムライ・リザードマン》
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■【核醒/スタック1】このアバターが相手アバターの攻撃対象に選ばれた時、発動する:その相手アバターに攻撃する。
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「まさか《スカームーン・ウルフ》よりも先に《サムライ・リザードマン》が攻撃したっていうのか……!?」
「その通り! 音速の居合が高速で向かってくる《スカームーン・ウルフ》の喉笛を切り裂くなど造作もない。更に《スカームーン・ウルフ》が破壊されたことで《サムライ・リザードマン》への攻撃も無くなる。これぞ『秘儀――
サバサキの背中にゾクリと悪寒が走る。アオバの
「最高だぜ! こんなワクワクするDIVEする初めてだ! 子どもたちとやってもどうも物足りないかったんだよ。熱量が感じられないというか。一矢報いてやるぞっていう気概が感じられない。でも、今は殺意ってヤツをビンビン感じる。オレがDIVEに求めていたのはまさにコレなんだよ!」
「まだ楽しむ余裕があるのか?」
「こんなところで終わる方がもったいないだろ。ターンエンド」
サバサキのハンターとしての直感が早く止めを刺せと叫んでいる。手負いの獣ほど怖いものはないと。
「
横に強力な味方がいるおかげか、クルクルと短剣で遊んでいる。
「バトル! 《サムライ・リザードマン》と《スカウト・ゴブリン》でアンノウンを攻撃!」
この攻撃が決まれば
「させるか!
石畳をめくりあげて木々が急成長する。《サムライ・リザードマン》は進路を阻む幹を大太刀で豆腐のように切り倒して押し進む。しかし、そこにアオバの姿はない。
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《
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●相手アバターが攻撃する時にプレイしてもよい。
■【同名ターン1】相手アバター1体を対象に発動できる:対象のプレイヤーへの攻撃を1度無効にする。その後、〔検索1:{
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「相手アバター1体のプレイヤーへの攻撃を無効にする。オレは《サムライ・リザードマン》の攻撃を無効にした」
声の方角を振り向くとアオバは太い枝の上に立っていた。
「その後、山札の上から1枚を見て、
地上から《スカウト・ゴブリン》が短剣を飛ばす。体勢を崩したアオバは枝から落ちた。
アオバ:
「チィ、いい加減諦めたらどうだ? 小型アバターの速攻も凌がれて、頼みの《スカームーン・ウルフ》も破壊した。もう手はないだろう」
「…………まだ、次のドローがある」
「ハッ、この状況をひっくり返せるカードがあるなら教えて欲しいね! ターンエンド」
アオバは深く呼吸をして息を止める。ゆっくりと山札に手を伸ばす。
どれだけ祈ろうともシステム的に既に引くカードは決まっている。それでも勝利を願わずにはいられない。
「
「オイオイオイ、山札にゴミでも混ざってたか?」
「ええい、どうにでもなれ!
強い閃光を手で遮りながら微かに見えたのは、長い髪を靡かせる少女の影――――。
光が弾ける度、フリルがあしらわれたコスチュームにドレスアップしていく。手を叩けば指の抜きのグローブが現れて、踵を鳴らせばショートブーツに履き替わる。黄色いリボンが髪を束ねて、最後に頬に小さなハートマークが浮かび上がった。
彼女は蕾を模したステッキを天に向けて宣誓する。
「主と共に歩む希望の
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《
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