第2話 拝啓、ベテラン転職者は扱い辛い

拝啓、新人教育担当の皆様

 

ベテランで一般社員での転職者ってどう扱っていますか?

 お願いしにくいし、変にプライド持ってるし、正直扱いにくいです。


私は、福島 明。大阪支店営業部のリーダーをやっています。この度、二人の新人を迎える事になりました。

この二人が、年の差のある二人で、営業経験者ではありますが24歳のまだまだ若い人で、もう一人が40歳のベテランさんです。

ベテランさんは、前職も営業でなかなかのやり手だったと人事から聞いています。

前の会社が、合併等で無くなったのを機に転職されたらしいので、うちの会社からしてみたらラッキーだったと人事は言ってました。


しかし、かと言ってすぐに新しい仕事が出来る訳でも無いので、とりあえずは、新人業務をお願いする事にしました。

さすが、社会人経験豊富なベテランさんはどんな事でもうまくこなしてくれて、チーム内での評価も上々です。

24歳の新人は、さすがは24歳。まだまだ教える事はありそうです。


言うまでも無く、ベテランさんの方が早く立ち上がりそうでした。


しかし、ここだけの話ですが、二人の仲に不協和音が聴こえて来ました。

噂話のレベルですが、どうやらベテランさんが24歳の新人を嫌ってるらしいです。


ちょっとした雑用の様なお願いって正直24歳の新人の方が頼みやすいじゃないですか。

40歳のベテランさんには、正直頼みにくく無いですか?

そういった事もベテランさんにはなんらかのストレスになっているみたいです。


そう言った、私達の態度もあってか、24歳の新人に対して、ライバル視してる様な感じになってきました。

やはり、ベテランさんには焦りがあるのでしょうか。

早くみんなの役に立ちたいと思っている感じを受けます。

私から言わすと、そんなに焦る必要は無いと思います。当然、みんなの評価はベテランさんの圧勝ですが、本人からは焦りを感じます。


勝ち負けでは、無いと思いますが、本人からしてみたら必ず勝たなければならない戦いなのでしょう。

負けられない戦いがそこにはあるのでしょう。


そんな中、新人に必須な研修がありました。

その人が出来る、出来ないは別にして必ず受けて頂かないといけない研修です。

当然、早く受けて頂かないと一人で現場に行って貰えない規則なので、二人ともエントリーしました。


しかし、それに過剰な反応をベテランさんはされました。

決して24歳と同列に考えた訳ではありません。

当然、評価はベテランさんが圧勝です。

しかし、ルールはルールです。

受けて頂かないと会社のシステム的に前に進めません。


そしてベテランさんは退職されました。

同列に考えられた事にストレスを感じたみたいです。


皆様、人と比べて焦る新人ってどのように対処してますか?

人と比べて勝ってようが、劣ってようが、結局は頑張るしか無いと思うのですが、それってどう対応したらいいのですか?

教えてください。


敬具





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る