第2話退職日
この貿易関連会社では、僕の事を「48時間男」とか、「猛獣使い」と呼んでいた。
週2回は夜中の仕事をして(朝から別案件で働いている) いたし、現場監督として各課の使えないと呼ばれている職員を指揮して仕事に前向きに打ち込んできた。
しかし、こんな不規則な生活で、先ず不眠症になり、自律神経失調症になり、うつ病になり、大学病院で統合失調症と診断され、即日措置入院する羽目になると、いよいよ自分人生が脱線してしまう。
辞める3ヶ月前から、僕は朝出勤して昼には帰らされた。
同僚も声を掛けてくれないし、クソ上司は、はなっから、僕と喋らなかった。
何の為に会社に来ているのか理解出来なかった。作業指示もない。ネットサーフィンしとけだと。
会社は僕に何を求めているのか?
退職日。
誰もかれも僕を無視して、現場に出て行った。
各課に挨拶して、最後にクソ上司に「ありがとうございました。ご迷惑お掛けしました」と、言うと、「お前、迷惑もいいところだよ!、、、」最後まで聞かずに
会社に貢献しても、病気したらみんな心配どころか、僕を嫌がり僕だけ結婚式に呼ばれなかった。
君たちの分まで、夜中の仕事を頑張ってきたのに、何なんだその態度は!
後から聞いた話だが、僕が精神病になったのは酒の飲み過ぎで発病したから、あんまり僕に声を掛けるなと上司が言ったらしい。
こうして、僕は転落していったのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます