わたしを助けて……

3話合計、15000PV突破しました。記念。

これもお読み頂いた皆様のおかげです。

本当に有難うございます。

今回は女性視点のみになります。短くてごめんなさい。

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わたしには結婚して3年になる旦那がいる。

外面そとづらが良く、まわりからは『良い夫』だと言われている。


実際には家事も手伝わず、自分の趣味を優先して、終いにはわたしに『お前も趣味を見つけて始めればいい』と言ってきた。

我が家の家計にそんな余裕はない。

結婚してから分かった事、計画性が無く、多くの借金を抱えていた。

しかも、一つのローンが終わると新しいローンを組む。

旦那の給料だけでは足りず、わたしの給料も返済に充てている。そこから生活費を引いてどこに趣味を始めるお金が残るのだろうか。


今日もまた職場の人と出かけるからと家計からお金を持ち出した。

毎月、小遣いとして渡してあるお金はもう使い切ったんだろう。


わたしの職場に新人さんが入って来た。

彼は部署が違うけど休憩ルームで顔を合わせることは多い。

外見は好み。

他愛の無い話を他の人たちを交えてするくらいの関係。


旦那も同じ職場の部署違い、いつからか旦那と彼が話をするようになった。

彼も旦那と同じ趣味を持っているらしい。


彼と出会って初めて迎えた冬。

忘年会の時期となり、旦那が『うちで忘年会をしよう』と言い出した。

他の部署の人達もくる事になった。

共働きで年末進行の忙しさで家の片付けも出来てないのに相談もなしに決めて……

食材やお酒は持ち寄り。それだけは助かった。

何人くらいくるのか、泊まるのか?

それくらいは言ってほしい。

旦那は何も言ってくれない。

わたしも意固地になって聞かない。


旦那に対しての気持ちはもう無いと思う。

惰性で続けている関係。

旦那もわたしの稼いでくるお金と性欲の吐口くらいにしか見ていないと思う。

ただ、外見上は仲の良い夫婦……


忘年会の日になって彼がやってきた。

今日の彼は他の人を送ってきた運転手。

忘年会に参加はするけどお酒は飲まない。


食事もあらかた片付き、お酒を飲むものもいれば、お話をしている人もいる。

彼は同じ部署の人と話をしていた。わたしもその話の輪に混ざる。


暫く経って、周りを見るとみんな雑魚寝をしている。

さっきまで話していた彼の同僚も、旦那も。

『そろそろ帰るよ』と言って彼が立ち上がる。

わたしは見送りに出ると言って彼についてゆく。


彼の車の前で『相談したいことがあるの……』と告げると、助手席のドアを開けてくれた。

彼に旦那との結婚生活に対して愚痴をこぼす。

『わたしはこのままでいいのかわからない』そう告げて彼に縋りついた。

彼は淡々とした声で『一方的に奪われ続けるのなら別れた方がいい』と言った。

その言葉になぜか涙が滲んだ……


それからも旦那の目がない時にトークや電話で相談をした。

今のわたしは旦那と別れる勇気が足りない……


別れることができず搾取され続けていた。


旦那が仕事帰りに職場の人と遊びに出かけた。この時間に行ったのなら朝帰りだろう。


一人お酒を飲んでいたわたしは彼に電話をかけた。

『迎えに来てほしい』そう告げて彼をまった。

いつもと違うわたしの様子に彼が迎えに来てくれた。

彼の車に乗りまた今日も愚痴を聞いてもらう。

彼はいつものように静かにわたしの話を聞いて、直した方がいい所を指摘してくれる。


ああ、わたしの気持ちが傾いてゆく。

今は独り身の彼もこれだけ面倒見がよければすぐに誰かのモノになるんだろうな。


職場内にも彼と仲良くしている女性は多い。

彼はそう言ったことに疎いのかまだ誰にも靡かない。

でも、いつかは誰かのモノになる。


そう考えると彼に口づけをしていた。

酔った勢いもあったんだと思う。


そこからわたしは抑えが効かなくなった。

一夜限りでいいからと彼を求めた。


彼の手を秘所に導き潤んだそこに触れさせる。

戸惑いを見せていた彼にもう一度口づけ、彼の指を秘所の中に導く。

そうしていると彼も男だから、自然と血流はそこに集中してくる。

一度だけでいいから彼が欲しかった。

わたしは彼の滾ったものを解放し、自分の下着をずらして秘所に導く。

彼がそこに触れた時、一息に腰を下ろし彼を飲み込んだ。

それだけで嬉しかった。


運転席に座る彼の上で何度も腰を跳ね彼を感じる。

絶頂を迎えそうになり抜こうとする彼を遮りその精をわたしは受け止める。

幸せだった……



その後、彼と相談していた通りにわたしは旦那と離婚した。


職場に私たちの関係が知れわたしと彼は退職した。

仲の良かった女性は『大変だったね、頑張って』と励ましてくれた。


今、わたしの隣にはずっとわたしの気持ちを支えてくれた彼がいる。

彼とはこれからどうなるか分からない。

それでも彼はわたしと結婚したいと言ってくれる。

申し訳ない気持ちもあるけれど、それでもわたしは、今、幸せです……


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もっと、ドロドロとしたものを望んでいた方ゴメンナサイ。

旦那側からすれば寝取られたですけどこのケースだと彼女側からは寝取りじゃないような……単なる浮気話?、まあ、彼に想いを寄せていた女性から奪ったということで勘弁してください…

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