第183話 持つ者、持たざる者二回目(大人向け?)

超遅れましたm(__)m



 

 湊視点


 私、敗北。

 まさか短時間で二回も完全に負けるとは、ここ最近では周平しかいなったのに。

 意識の外からの筋肉を使わない一撃は避けようがない。

 眞子ちゃんやるねっ!


「それを私が喜ぶと思っているの湊ちゃん」

「にゅ~、これでも全盛期の時なら秋夜姉さん相手でも五分ぐらいはもつぐらい強かったんだよ」

「それをお風呂に入る前に自慢されてもこまるよ」

「ひょえっ!」


 背中にピタリと冷たい手のひらが触れられて、身体が反射でピョンッと前に小さく跳躍した。

 それで脱衣場からお風呂場に入る。

 入る前にセットしていたから、お湯がすで張られている浴場は湯気と暖かい空気に包まれていて、少し肌寒くて眞子ちゃんの極寒の手で鳥肌が立っていたのにはありがたい。

 ふと周平がしていたゲームでボスが凍てつく〇動というのを使っていたけど、眞子ちゃんの手みたいに冷たさで身構えを強制解除された人が作ったのかもしれない。


「相変わらず凄いスタイルだよね…」


 ジト目の嫉妬の視線が私の身体に注がれる。

 ふふん♪

 前から体形の維持は気を付けているので見られて困るようなことはない。

 まあ見るのは同性と周平限定だ。

 友人君は見れる機会があっても本気で嫌がる顔をするので、エッチな画像とかはフェイクかなと疑っていたけど眞子ちゃんと付き合ったので疑念は解消された。


「どうすればそんなにお腹周りが細く…。いえこの直垂のない二の腕…、内側に隙間がある太もも…」


 その眞子ちゃんの目は私の裸体を上から下に向かうごとに澱んでいく。


「あのね眞子ちゃん」


 これは言っておかなければならない。


「これは遺伝子と努力で創ったものです。今も朝のランニングはするし、腹筋腕立て諸々の運動もして、そして周平が栄養管理をしてくれる賜物です」


 運動ぅっ、と呻く眞子ちゃん。

 体育祭の時に見たけど、彼女は近年稀に見る運動音痴だった。脚に腕の神経の一部が接続されているかと思うくらい。


「しかし、そんな周平を得るために頑張った私にも神は与えないモノがありました」

「モノ?」


 私の言葉に首を傾げる眞子ちゃん。

 それに合わせてユサッと揺れるモノ達にイラっとして。


「これだよっ!」

「キャアァァッ!」


 鷲掴みすると可愛らしい黄色い悲鳴が上がった。

 クッ、相変わらずの柔らかさで。欲しい、これが欲しかった!


「オッパイを大きくするには大胸筋を鍛えて土台を大きくするしかないの」

「いやぁ!湊ちゃん止、めてぇ」


 モミモミ。


「でもそれはある程度、鍛えすぎると女性らしいスタイルが崩れるから無茶は出来ない」

「止めてぇ…」


 モミモミモミモミ。


「揉んでもらうのが大きくなるというけれど、あれは詰まりやすいリンパをほぐして巡りを良くして、乳房の脂肪に栄養を与えやすくしているんだね。つまり揉み方を知っていれば自分で出来るし、雑に揉まれると型崩れするから要注意」

「…」


 モミモミモミモミモミモミ。

 カタンと何か聞こえたけどこの魔乳の魅力に見せられた私の脳は無視してしまう。


「でも一番は遺伝子かな。いくら栄養を送っても大きくなる遺伝子を持つ脂肪がなければ大きくならないの。軽自動車にハイオクガソリンを入れても性能が目立って良くはならないのといっ」


 ザバァー。


 魔乳の魔性の魅力に魅了されていた私の背中に熱い液体が流される。


「ふっ、くううぅぅぅっ…!」


 いくら暖まった浴室とはいえ、湯を当てていない肌は少し冷えており、そこに冷ましていない浴槽の熱めのお湯をかけられると、背骨が限界まで反り、身体が硬直し、脳に衝撃が走った。


「く、反応が大人っぽいっ」

「ふぅぅ、おかげで目が覚めたよ」


 危うく魔乳の虜になって戻って来れなくなるところだった。

 取っ手が付いている洗面器を持った眞子ちゃんがフンッと鼻息を吹き出して、こちら見ている。

 その時の勢いで無拍子アッパーがくるけど、二度も受けるほど全盛期から衰えていない。まあ、今現在の方が愛があるから強いけどねっ!


「もうっ!鳥肌が立つから早くお風呂に入るよっ」

「眞子ちゃん待って~」


 眞子ちゃんプリプリ怒って、なかなかのボリューム感を持つお尻をプリプリしながら浴室に入っていく。

 うん、魔乳は眞子ちゃんの怒りの琴線に触れるから、やり過ぎには注意しよう。

 でも頬が赤らんでいたから、少し気持ち良かったんよね?


 その後は二人で流しっこ(ハプニングはつきものモミモミモミモミモミモミあんっ♡)して、お高めのシャンプー(一応私の家はお金持ち)に眞子ちゃんが興味を持ったので二人で美容師ごっこをして浴槽に二人で入る。

 私の家はパパが時々リフォームするのでその時その時の最新の設備が導入される。

 お風呂はその最たるもので時東家の隣に引っ越してきてから二年に一回は取り換えられた。パパ自体は週一、忙しいときは月一しか入れないのにと、ママ達と周平パパから残念趣味と言われていた。

 工事中どころか普段から周平の家でお風呂に入っている私からすれば、慣れれば最新の設備が使えるから不満はない。


「はあぁぁ、湊ちゃんの家のお風呂はこれがあるから好きです」

「たぶん来年の今頃には違うものに変更されているけどね」


 眞子ちゃんは肩辺りから滝のように溢れるお湯に当たって、蕩けきった顔をしている。

 やはり魔乳だと肩がこるのだろう。

 流れるお湯が肩を伝い、魔乳に当たってポヨポヨと浮き沈みさせていた。

 私の時はサーと流れるだけなのに…。

 最新の設備はサイズに優劣をつけるらしい。

 いいもんっ!

 時東家でのお風呂では自動肩揉み周平が付いているから。よく揉む箇所が違うところにいってしまうのが良点だ。

 箱の中身は二人で入るときには脱衣所の浴室の扉近くに常備しているのです。今年はのぼせる率が多かったなぁ。


「湊ちゃん」

「ん~?」


 しばらく湯に身体を沈ませて温めていると眞子ちゃんが声をかけてきた。


「なにかな~?」

「えっとあのね。そのトモヒトの事なんだけど…」

「ん?どこかの道路の真ん中で寝てた?まったく彼女が出来たんだから奇行は止めようと言ったのに」

「そうじゃなくて、まあそれはたまにあるからどうにかして欲しいんだけど」


 あるのか悪友。


「そのクリスマスイブにその、捧げないといけないのかなぁ」

「…」


 う~ん、眞子ちゃん腐の人モード発動なのかな?


「ひとつ聞くけど趣味の年末は大丈夫なのかな?」

「うん。殆ど準備は終わっているから、何年振りかに普通のクリスマスを過ごせるの。両親はたぶん真の真の真の締め切りギリギリまで描くだろうから、今年は閑名家にお邪魔することになっているの」


 人の業は罪深いね。

 眞子ちゃん家はいったいいつからクリスマスをしなくなったのだろうか。腐った世界は奥が深いよね。

 あと真の真の真の締め切りってなにかな?締め切りは一つじゃないの?


「うんうん。閑名家なら眞子ちゃんが来ることに大喜びだろうね」


 下手すると分家の人達が花火でも打ち上げそうだ。

 変人奇人の友人君が選んだ女性を逃すような閑名家と分家の人達ではない。

 眞子ちゃんなむ~。

 本人が嫌がるなら私も周平も助けるど、照れくさそうにしているから大丈夫。


「でも閑名邸でそういうことは無理だと思うよ。秋夜姉さんがいなかったとしても槍ジジイや両親がいたら、友人君もそういう気分にならない…。う~ん、もしかして眞子ちゃんから誘うのかな?」


 少し迷ってお湯で温まってほんのりと赤くなった頬をさらに真っ赤にさせて、頷く眞子ちゃん。


「友人君から迫って来ないから不安?」

「…うん」


 眞子ちゃんは頷く。


「だから成功者の湊ちゃんにどうすればいいのか」

「あ、私は違うよ」


 眞子ちゃんの言葉を遮る。

 そこは訂正しとかないといけない。


「私は愛されていないとは微塵も思っていなかったから、不安なんて感じていなかったし。そういう関係になったのは、そういう関係になりたかっただけだからだね」


 そう、あの病院で周平が私を求めてくれた時から、周平からの愛を疑ったことはない。

 ではどうしてあんなに肉体関係を求めたかというと、普通に好きな人を求めた、というしかないのである。


「じゃあ私から求めるのはダメなのかなぁ」

「不安だから身体で繋ぎとめるのは別に悪くないよ。むしろ効果的、友人君は眞子ちゃんのメロメロになるだろうね」


 私が魅了される魔乳に女性らしい肢体、何より腐でいろんなことを知っているのに私の言葉を理解しようとキョトンと首を傾げながら考えている顔が可愛くてたまらない。

 ずっと我慢してした周平は凄いなと思っていたけど、奇人朴念仁の友人君はこの無自覚エロの眞子ちゃんが傍にいて手を出さないのは不能なんだろうか?

 あとで周平に聞いてみよう。


「でもそれだと眞子ちゃんは、友人君は自分の身体が目的なんだろうかと、しこりができるかもしれないし。ずっと何かを友人君に与え続けないと不安になってしまうかもしれないよ?」


 手を重ねて間からピュッとお湯を飛ばす。

 標的に命中、だが依然として存在感あり。おのれ浮沈魔乳め。

 これ以上見ているとダークサイドに落ちそうなので泡々がでる素を投入する。そしてバブル発生装置をオン。

 どんどん泡が出てきて浮沈魔乳が隠れ…逆に怪しく谷間が主張するんですが。


「私と周平がそうだったからね~。あ、交際する前だよ。今は不安から与えて求めるのはない…あるかなぁ」

「そこはないと断言してほしいよ」

「人間関係恋愛関係は複雑だよね」


 完全に不安がないとはいえない。浮気をしないのは二人共確実だけどね。


「周平の次ぐらいに友人君のことを知っている悪友の私としては、手を出してくるのを待った方がいいと思うけど」

「う~んう~ん」

「考えるな感じるのじゃおぼこい乙女よ」

「いつの間に泡々になって、それを顔の半分につけて師匠目線になっているの。あとおぼことか言わない」


 ピンク色の泡だから威厳がないかな。


「ふっふっふっ、こちらは経験者なのだよ眞子ちゃん、おぼこをおぼこと言って何が悪い!」

「くっ!男子は経験者が上位だけど、女子はおぼこの方が上位だよ!」

「あ、それ間違いだね。多人数ならそうだろうけど、私は生涯周平一筋なのでピュア上位者なのだよ眞子ちゃん。あと二次元と三次元は別物と考えようね」

「反論できないぐらいに納得されちゃうっ!?」


 その後は女の子二人で泡まみれのキャッキャウフフで遊んだ。

 眞子ちゃんがどう行動するかはわからない。

 そこは私が決めることではないので、眞子ちゃんが友人君と一緒に悩めばいいのだ。

 奇人朴念仁奥手ヘタレの友人君はどうするかな。

 たぶんそういうことにはならないと思う。

 周平好きの変態しんゆうは真似したがりやさんだから、下手すると成人するまではと考えている節がある。

 だったら眞子ちゃんから積極的に動くのはいいのかな。

 まあ失敗してギクシャクしたら周平と私が手助けしよう。

 眞子ちゃんは親友だし、友人君のおかげで私は周平と付き合えるようになったなのだから恩返しぐらいはしてもいいはずだ。


「あんっん…っ♡」


 おっと怪しい雰囲気なりかけちゃったよ。



ーーーーーーーーー

眞子「ふうふう…」

湊「むう、この半年で知らぬまにテクニシャンになっていたか我が手よ」

周平「ごめん、マジ彼女がおかしくてごめん」

友人「言うな。頼むから今は何も考えさせないでくれ」


はい、ちょっとエッチな女の子のお風呂回です(^^)

エッチというより湊の嫉妬?

眞子は自分の体を駄肉と呼ぶほと、だらしない嫌なものと考えていますが、湊と違う魅了ボディです(少し太めですが(*´ω`*))


女性だけのエロ話は男よりも凄いと聞いたので書いていましたが、いったいどんな感じなんでしょうね?生々しいのかな。(;・ω・)


残念ながらこの年のイブはの眞子と友人はまったり過ごしただけです。二人で映画を観るだけですが、友人に寄りかかって観るのに満足な眞子でした(*´ω`*)

ただし魔乳がムニュッとなってムラッとする友人でしたが(ノ´∀`*)


もうひとつショタと覇王様の方で書きましたが、しばらくは投稿がゆっくりになります。

書きたい欲はどちらの物語もありまくりなので、復調したらまた毎日投稿…は流石に無理ですがもう少し速くなると思います(^^;


バカップルは一年が終わるまでが長いですね~(;´д`)

エピローグまで文字数どれだけ伸びるのでしょうか。

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