第176話胸制介乳(きょうせいかいにゅう)で一時停止

お久しぶりですね( ̄▽ ̄;)




 周平視点

『すまなかったね』


 スイカが二つ画面に。


『どうも純と秋夜が私が休憩している間にパラメーターを操作して無限増殖にしていたようなんだよ』


 背後によくわからないデジタルな画面が表示されて白衣が後ろを振り向くとボヨンとワンテンポ遅れてはみ出したスイカが後ろに隠れ・・・ない。


『ここだね。この数値が変えられていたおかげでキワモノが増殖したんだね』


 なぜ時代設定に合わない白衣なのかはわからないが、いつの間にか持っている差し棒で上の方に書いてある数値を指している。

 その脇から背後からでもスイカがこんにちはしていた。


『この数値がこちらのほうに影響していたんだよ。普通なら動くはずがないのに・・・全く純はいったいなんなんだろうか。ねえどう思う?』


 小首を傾げながら画面の向こうにいる俺達にブルンとして向いて聞いてくるスイカらしい。


「さあ純様は純様とだけしかわかりません」

「地味に姉が関わっているのでノーコメントで」

『ふむ、最近の学生は草食なんだね。一応このキャラは私をスキャンして作ってあるから。貴光君が言うには男性特攻特大らしいのだが・・・欲情しないのかい?』

「「彼氏さあぁぁんっ!あんたの倫理観がわからねえよっ!聞いているんだろうっ!」」


 絶対にあんたそこにいるだろう彼氏さんっ!

 てめぇ次雨乞いであったら友人と共同で村破壊してやるからな!


 『恐怖具視無現増殖こっちを見た!?』で湊と眞子さんがパニック状態に陥った。

 G以上に増える具視はなかなかの恐怖で男の俺でも気持ち悪いのに、なぜか画面を越えて現実の俺達を認識しやがったの。

 しかもこっちが移動すると視線がついてくるおまけ付き。

 俺のゲーム機本体は使用時以外は親のDVDコレクション部屋に叩きお込んでおこう。湊の部屋だと覗いていそうで怖い。

 しかも六組の具視達の顔もいるからイラっとするんだよ。三学期になったら傲慢か憤怒でも差し入れしてやろう。少しは気分がスッキリするはずだ。


 友人と一緒にお互いの彼女をしがみつかれながら創造主の純さんを呼ぶこと数分。

 ようやく復帰なされた純様はゲーム内ではトロピカルなジュースを飲みつつ話を聞いてくれる。

 その間、本物の強欲には辿りついていないとか聞こえたので本体はまだプリンを食べているようだ。


『ん?具視がいっぱい面白くない?』

「こちらの女性陣がGの巣を見つけたみたいに震えて動けなくなったので、どうか修正をお願いします創造主」

「このままだと湊ちゃんと眞子は雨乞い2.14を生涯しなくなって遊び相手が減ります創造主」


 いや震えて抱きつく湊は可愛いよ?

 がっしり頭を何かに挟まれて困りながらも嬉しそうな友人は、まあ頑張れと言いたい。


『むむ、それはいけない。ちょっと待ってて』


 そして純様のキャラ癒しの座敷童がログアウトする。創造主様は自由に人のゲーム中に入って来るから、レイドボスの日照り神様より最近は恐ろしい存在である。


『やあ、これを作らされた者だ』


 数分後、純様の代わりにログインしてきたのがスイカ様だ。

 基本、俺の雨乞い2.14では巨乳は操作どころか見るのもダメという厳しい戒律が敷かれている。

 湊がいない時だけ見るぐらい(操作すると湊降臨)するのだが、その中でも・・・うん眞子さんを超えるキャラがいるのよ。

 それが白衣くま、身長は低くてぼさぼさ髪、目の下隈、白衣を着ものの上に装備の最胸キャラ。最強ではない最胸キャラなのだ。


 固有キャラ折れ鍬赤フンや具視ヘアー金フン黒マッチョは全然俺達には似ていない(なぜか白フン男装巨乳女武将は徐々に眞子さんに似ていっているのは気のせい気のせい)のだが、純様や秋夜姉さんレオさんはそっくりなんだよ。

 つまり雨乞い2.14オリジナルキャラで彼氏さんのハーレムメンバーはそのままキャラになっているのだ。スキャンしているとか言ってたし。


 では最胸キャラを本人が操作して声が聞けたら?

 見るよな、俺も友人も。

 そして彼女達に二人共首を捻られるよな90度真横に。


 白衣くまさんの説明中は目隠し状態で湊が詳細に説明してくれた。

 スイカの描写をしてくれるのなら見てもいいような気もするが、湊の判定はたまにおかしい。


『まあ三十分ほどくれないか。修正はしたがエラーが出ないように調整するので』

「「マジでお願いします」」


 あと早く消えてください。

 俺達男の眼が抉られそうだ。

 知っているかい目隠しは手のひらで隠すものだよ。指で眼球を抉りだそうとするのは目潰しだ。


「・・・うん、大丈夫かな」

「ええ大丈夫ですね」

「そろそろ外してもらえませんでしょうか湊様」

「俺の瞼は無事か?爪がめり込んですげー痛いんだけど」


 女子達の確認が済んでようやく視界が戻る。

 横を見ると自分の顔を触っている友人がいた。


「ぶっ!お前デューク〇郷みたいに目から斜めに線が入ってんぞっ」

「お前もだ馬鹿野郎っ」


 なぬ?

 隣のゴ〇ゴを笑ったら俺もゴ〇ゴだと。

 くっ、近くに鏡がないから見れないじゃないか!


「はいはい、今のうちに雨乞い協定を練り直すよ。以前の雨乞い2.14とは別物過ぎて私と眞子ちゃんの心に傷を負いそうだもん」

「全員のキャラがバランスブレイカーを持っていますから調整しないと一瞬で終わります」

「「うぇ~い」」


 テレビ画面はNOWLOADINGで止まっていた。

 雨乞い2.14は一時休戦に入る。


「ところでお二人さんは具視の恐怖はもう大丈夫なの?」


 冷えたピザをオーブンレンジで軽く温める。

 ついでに穂高家の冷蔵庫からチーズやらハムを頂戴して適当に増量。


「もう一度あれを見させられたら本体のファンのところからオレンジジュースを流し込むけど」

「その後の白衣クマさん登場で二人の視線がある部分にいったのに心が冷めました」


 うん、この話は止めようか。

 友人にハンドサインで合図を送る。湊も知らない指二本での暗号だから大丈・・・。


「わかっているからね。二人が帰ったあとにお話しだよ」


 改良ピザを作るのを手伝ってくれている湊がボソリと言ってきた。

 おかしいなぁ、この暗号は教えてないはずなんだけど何で知っているの?


「胸ですか。私もそれなりにありますよ?」

「やめて、まだ女の子に夢みたいお年頃なのよ俺。なんで彼女に変な積極性を持たれて迫られるの!?」


 お菓子の準備をしてくれている友人達もある意味修羅場になっている。

 あ~体育祭前の湊を思い出すな~。

 あの頃の湊も変な積極的な行動をしていたから、俺タジタジだったんだよ。


 ん?友人からハンドサインが。

 チチ キトク スグ ヘルプミー

 胸とチチを掛けているあたりまだ余裕はありそうだ。

 スイス ギンコウ ニ フリコメ バカ

 ヘルプ!ヘルプ!ヘルプゥー!


 はっはっはっ、人の修羅場に部外者入っても碌なことにならないんだよ。

 だいたい友人、お前は湊が迫っているのをニヤニヤ笑いながら放置していただろうが。

 頑張れ親友、俺と湊みたいに幼馴染ですでに周囲が認めている状況じゃないから、手を出すと揉めるぞ。


「ん~余裕あるみたいだね二人共。じゃあ友人君は眞子ちゃんの管轄だから、私達はあっさりとした食べやすいものでも作りながら、周平の視線の行き先について話そうか」

 

 ヘルプ!ヘルプ!ヘルプゥー!

 スイス ギンコウ ニ フリコメ アホ


 このハンドサインも儚かったな。

 疑問なんだけど彼氏さん、雨乞い2.14の女性キャラの殆どが美女か美少女か美幼女なんですけど、全員ハーレムメンバーなんですか?



ーーーーーーー

彼氏『そうだよ?』

周平「なに言ってんの?て感じかよ・・・」

友人「俺にはハーレムは無理だ・・・」

眞子「ハーレム?許しません」

湊「即コロだね」

周平&友人「しねーよっ!」


おひさのバカップルです\(^o^)/

ショタのほうが落ち着いたのでこちらを書こうとしたらまともに久しぶりで雨乞いが書けずΣ(-∀-;)

今回はリハビリがてらの回ですm(__)m


さりげなく筆者の作品最胸のキャラが登場( ̄▽ ̄;)

そして純様の無茶苦茶な要望を叶えて雨乞い2.14を作り上げた人です。

本体は超忙しい人なのでバカップルの四人とは会えません。会ったら周平と友人の目は彼女に潰されます(;・ω・)


あ~地味にショタのほうの影響を受けてるな~(;´д`)

調子を取り戻さないと。

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