第175話折れ鍬よ永遠なれ、そして始まる具視

パニック回ですね( ´∀`)



 周平視点

「折れ鍬あぁぁぁ」


 俺の愛鍬が愛する人の嫉妬光線によって消滅させられた。


「いったい折れ鍬が何をしたっていうんだよぉぉ」

「十分にやったよね」

「あの日照り神様を吹き飛ばすだけでも凄いと思いますよ」


 女子達が厳しいの。

 友人っ!お前なら俺の気持ちをわかってくれるよねっ。


「イヤアァァァッ!!村半壊なのにさらに日照り神様ぁぁぁあ!?」

「来ちゃった♪」


 長距離極太光線で潰れた動物園に日照り神様がご降臨したみたいで親友には余裕がないようだ。

 折れ鍬よ・・・、お前は日照り神様を追放し、友人の財産と村を半壊させて、さらに置き土産までして逝くとは、友人より頭良くね?


「折れ鍬よ、お前の成したことは忘れないよ」

『他の折れ鍬に上書きキキキィィィィイイイっ!折れ鍬復活だよ♪』


 ピコン

『折れ鍬復活』

「あ、おかえり折れ鍬」

「「「おおーいっ!」」」


 ホネ子ちゃんが少しおかしくなって頭蓋骨が回転したら折れ鍬が戻ってきた。

 うんうん新しいボディなったから血があまり付いていないな。

 これから肥え太らせた政宗君でも狩って血を吸わせてあげよう。


「復活が早すぎるよ周平っ!?」

「え、今まで暴君閻魔や報復の魔王様に散々折られたり大気圏に飛ばされて燃やされたりしたけどすぐに戻ってきたぞ」

「おかしいっ!おかしいよ周平君!何か違うシステムを使っているよね折れ鍬!」

「ハッハッハッ、そんなただの装備の一つだよ眞子さん。たまにどこかに消えてお金を莫大に稼いでくるけど」

「装備は勝手に消えないし、稼いできませんっ!」


 え~、だってそういう感じなんだもん折れ鍬。

 書置きして出かけるんだよ。

 戻ってきたらさらに血で先端を赤黒くして義輝キル数という謎カウンターを増やしているの。


「周平・・・ちょっと本体ごとサポートセンター(彼氏さん宅)に送ろう?ちょっと折れ鍬がおかしいよ」

「でもノーマル雨乞い2.1をしても成長した折れ鍬がいるんだが」


 たまに普通の雨乞い2.1でネット対戦するんだよ。

 いや~みんなまともまとも、2.14より制限があってもダム放流でだいたい一撃でやんの。

 ネットの中では折れた鍬を持ったきちがい赤フンには注意とか書かれているが、残念他のキャラも使います。なぜか全使用キャラには折れ鍬が装備されているけど。


「・・・周平、私がいるときは2.14しかしていないよね。いつ2.1をしていたの?」

「あ」


 湊の雰囲気がガラリと変化した。

 うん湊が自宅に戻った時に2.14の息抜きでしていたんだが、ダメなの?


「あああっ!湊ちゃん人の村でイライラを解消しないでぇぇぇ!」

「うん、まずは一人脱落させようか。周平は頑張って何でも作っていいよ。日照り神様に勝てるんだったらね」


 やばいなー、本体の方が激怒状態だよ。

 でもわざと負けるのは嫌だし、さっさと政宗君の村を征服して立て直すか。

 折れ鍬があれば中二病ぐらい楽勝楽勝。


「頑張れ親友♪あと十分は持たせてくれよ」

「あ、トモヒト五分でいいですよ。山の神(小)ライダーは排除しましたからいらない半裸執事を千体放出するには五分で十分です」


 眞子さん、羞恥心が無くなったな。

 よしよしその遠慮の無さが雨乞い2.14ユーザーの証拠です。

 負けないぞぉ、今度こそ最短で折れ鍬城を作ってみせる。


「ふ、ふふふふ」


 俺も酷かったが輪にかけて何もできずに沈みそうになっている友人が狂い始めた。


「なんだ友人よ。とうとう狂っ・・・いや元からだったよなごめんね。でもあまりに狂い過ぎたら彼氏さんに秋夜姉さんが甘えるのを聞かせてやるからそれ以上は狂うなよ」

「・・・周平君は本当にトモヒトの親友なんですか?」


 マジ聞きしないでください眞子さん。いやこれ以上狂うなら本当にするけど。


「眞子、周平、そして湊ちゃん。よくも俺ばかり酷い目にあわせてくれたな」

「資産も村も壊滅、村人けものもほぼ全滅の具視なんぞ怖くもねえよ」

「山の神(小)を彼女に送る彼氏は素直に脱落してください」

「ん?日照り神様に勝つつもりなのかな?ん?」


 三人が雑魚一人に容赦なく言葉を浴びせる。

 さすがに友人の状況は俺でも・・・折れ鍬があればいけるか?まあほぼ逆転の目はない。


「お前ら敗北者に容赦ねえよな。しかぁしっ!忘れてないか今回俺の具視はバージョンアップされているんだよっ!」

『トモヒトが具視の誓いを発動したよ』


 友人がボタンを押すとホネ子ちゃんが珍しく技能発動を告げる。

 すると友人の村が中央画面に表示された。


『呼んだ?』


 俺と同じ様に日照り神様に追い詰められていた具視ヘアー金フン黒マッチョの背中から具視が一匹現れる。

 そして小光線で脳天を貫かれて一瞬で死亡。


「ふ、たかだか具視!日照り神様の敵では・・・」

『呼んだ?』

『呼んだ?』


 金フンの周囲の物陰から体操服の具視、制服の具視が。

 また一瞬でキルされて。


『呼んだ?』

『呼んだ?』

『呼んだ?』


 ビキニ具視、ブルマ具視、上だけ執事具視。


『呼んだ?』

『呼んだ?』

『呼んだ?』

『呼んだ?』

『呼んだ?』

『呼んだ?』


 カラフルな具視が物陰でなく、小さな穴からニュルリと、指先も無い隙間から平面で現れてプクッと膨れ、空から頭を下にして落下して汚い花を咲かせた具視の後ろからこんにちは具視。

 ワラワラと具視が現れる。


「ヒイィッ」


 湊から初めて聞く悲鳴。

 そしてその悲鳴が聞こえたのか具視達が画面の側の俺達を見て。


『『『そこにいるのかなぁ』』』


 ニタリと笑った。


「「い、いやあぁぁぁっ!」」


 湊、眞子さんが大パニック。


「いやっいやっいやっああぁぁぁ!」

「ひ、ひぃぃぃ!」


 無差別に放たれる誘導光線。

 具視が大量にキルされるが倒れた具視と地面の間から生きている具視がズルリと現れる。


 眞子さんが半裸執事を全軍突撃させた。

 その侵攻先にある木の後ろから具視が発生。

 距離無差別具視かよっ!


「おいっこれは流石にバグだっ!純様に呼びかけろっ!」

「純様ぁーっ!」


『呼んだ?』


 純様がご降臨されるまで雨乞い2.14は一時中止となった。

 その間お互いに彼女を抱きしめ慰めることに。


 具視の顔が具視軍団の連中だったのが気持ち悪かった。


ーーーーーー

湊「いやぁ」

眞子「いやですぅ」

周平&友人「これはこれでいい」


おひさのバカップルです(;・ω・)

あっちとは違ってこちらは常時狂喜だ( ´∀`)

あちらが少し力をいれないといけないところなので、バカップルは毎日投稿はしばらく無理ですm(__)m

頭を空っぽにしたいときに書きます~ヾ(@゜▽゜@)ノ


さて最後の『呼んだ?』は具視?純様?

どちらでしょうかな~(*´∀`)

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