第167話男の子は勝ちたいので雨乞い2.14
短めです。
眞子視点
「「はぁ~」」
ため息を吐くしかない。
湊ちゃんも同時に吐くくらい。
「まって聞いて」
「俺嘘ついてないぞ、俺は持ってきてない。周平が持ってきたの」
「あ、てめえ裏切り者めっ。昨日相談してきたのはお前だろうがっ」
「知りませ~ん。どこに証拠があるんだよ」
「俺はこういう時の為に証拠になりそうな残す」
「そのスマホをよこせぇっ」
ツイスターゲームじゃないけど、男同士の絡み合いが見れた。
周平君の上にトモヒトが覆い被さってなかなかいいかも。
「あ、止めろっ、足が痺れてあひぃぃぃいっ」
「ば、動くなっ、当たるとこっちまうひぃぃぃいっ」
十分ほどしっかり正座をしていたから二人は足が痺れていい鳴き声を上げた。
「醜い悲鳴だね」
「・・・ソウデスネ」
湊ちゃんは違う意見だったみたいで合わせておく。私の腐はそこそこ深いみたい、一般常識に合わせておかないと。
あ、痺れのせいかトモヒトの手がズレて二人の顔が一瞬で近づき。
「それは許容範囲外」
「助かった・・・」
「マジありがとう湊ちゃん・・・」
口づけの寸前に湊ちゃんがトモヒトを軽く蹴って周平君の横にズラして着地させた。
・・・少し自分の腐を見直そう。
恋人と周平君との一線が成就されなかったのをガッカリしたのは人として間違っているのはわかるのです。
「さて二人の無意味で言い訳と醜い痴態はそろそろ飽きたから」
「無意味とな」
「醜い痴態はどこまで?眞子なあどこまでなんだ」
「ワタシニキカナイデクダサイ」
「「「あ、腐の人だ」」」
湊ちゃんまで言わないていいと思うんだけど。
男子二人は宅配されたピザを玄関に取りに行き、戻ってきたらあるものをついでに持ってきたので私と湊ちゃんからお叱りで正座をしていたのだ。
ピザが冷えるので1ピースだけ食べてからだけど。
「お互いの擦り付け合いはいいから本当はどうしたのこれ」
「トモヒトは私を裏切りました・・・」
湊ちゃんは指差し、私はジト目でそれを見てからトモヒトを見る。
黒光りするソレをあまり見たくない。
トモヒトは私に見られて目を逸らした。ここに来るまでの発言が微妙に嘘を吐いていたのを恥じているのだと思う。
「いや俺と友人はな湊と眞子さんがさっきのゲームで不完全燃焼になるだろうなと思っていたんだ」
周平君が話し始めて湊ちゃんが顎で先を勧める。
「周平が俺んちに来たときに対戦ゲーム以外にさっきしたような多人数プレイのもしたんだよ。そしたら運に頼るゲーム程つまらなくてな」
トモヒトが次いで言ったのは私と湊ちゃんが感じた事だ。
勝ったはずなのにどうもやり切った感が無くて周平君が言ったように不完全燃焼だったのだ。
「ほら俺達ゲームだと全員足の引っ張り合いの泥沼ゲームが大好きだろう?」
「それに頷きたくありません」
「湊ちゃんならわかるはずだ」
「二人ほど常識を忘れていないからね私」
え、違うの?とへこむ二人。
同じだよね同類だよねと見てくるトモヒトが可愛い。湊ちゃんの周平君は愛でるのがいいという気持ちがわかる。
「んんっそれでまあ友人とそれからいろんなゲームをして原因を探ってみた」
「なるほどしばらく閑名家に行った時は帰宅が遅くなったのはそのせいだね。夕食を作らされているとか槍ジジイが荷物を盗んで松の木に上って威嚇しているとかは全部嘘だったと」
「いやそれは本当」
それを信じたの湊ちゃん?そして本当のことなんですか周平君?トモヒトが頷いているけど槍ジジイは観光地のお猿さんなんですか?
「まあ原因の理由はコレのせいだと判明したのよ」
あとで搾ると言われて床を見つめ始めた周平君の代わりにトモヒトが黒の物体を指してこたえる。
「雨乞い2.14、対戦相手に仕掛ける方法を自分でオリジナルで作れるから罠にかかった時の快感が他のゲームの比じゃねえの」
「「ああ~」」
トモヒトの言葉に湊ちゃんと一緒に納得してしまった。
もの凄く納得させられる。
正座していた男子二人と一緒に床に置いてあったゲーム機本体が禍々しいオーラ放って自己主張していた。
湊ちゃん家にも同じのがあるのに本体のハードディスクの殆ど喰らい尽くすので他に本体を購入しなければならないゲーム、雨乞いフィーバータイム2.14。
遊んだ者を二度としたくないと思わせるか、泥沼の様にのめり込ませる変態ゲームで、私達の知り合いの一人の為だけに作られた狂喜のゲームです。
自由度が現在販売されいるゲームを遥かに超えているので、すればするほど他のゲームが面白くなくなるのが先ほど湊ちゃんと実感した。
「お二人が俺達の所持しているゲームに物足りなくなるだろうなと思って隠していました」
なぜ閑名家とある特定人物のところにしかないものがここにあるかと言うとトモヒトが周平君に提供したからと説明があった。ろくでもないものをプレゼントするとは・・・。
私は恋人に嘘は吐かれなくても騙されてはいましたね。教えられていたら嫌がりはしたけど今日来ないなんてことはしないのに、トモヒトは不安だったのかもしれない、これからもっと信頼度を増やしていこう。
「格闘ゲームとかなら楽しめるけどさ、たぶん数試合もすれば湊と眞子さんに俺達は勝てなくなるので」
「さっきので運が関わるゲームも完全に俺達は負けることが実証されたので」
「「どうか雨乞い2.14で勝負してください」」
私と湊ちゃんの恋人二人が土下座で懇願してきた。
二人でゲーム機本体を捧げ持って。
ーーーーーーー
周平「俺達の彼女ゲーム強くね?」
友人「眞子と格闘ゲームしたことあるけど十回もしないうちにコツを掴んで接待プレイもしてくれねぇ」
眞子「え、やるなら本気ですよ?」
湊「私は少しは周平に勝たせるよ」
本編?に持っていくまでが難しい(;´д`)
今回は短いのは次から狂喜を始めるからです。分けないと筆者が息をつけないの(;・ω・)
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