第33話再降臨!日照り神様!

ひ、と打ち込むと予測変換で日照り神様が真っ先に出てくる筆者のPC。あ、は雨乞いです。(´・ω・`)



眞子視点


 夕方に勉強会が終わった。

 合間合間に休憩を取って、お菓子を食べたりおしゃべりしながらだ。

 テスト前でもないし、目的は湊ちゃんのことだったのでかなりダラダラしていたと思う。


 途中で湊ちゃんの両親に挨拶してないことに気付いたが、お父さんは仕事で明日の夜まで帰ってこないし、お母さんは時東宅で周平君のお母さんと不眠不休で海外ドラマを見ているらしい。


「大人がいても緊張するだろうから、挨拶はそのうち出会ったときにでもだって」


 湊ちゃん周平君の両親は基本子供の友達関係に干渉しないらしい。それは自分の子供を信頼しているからなのだろう。


「ただの面倒くさがりやなんだよ俺らの親は。挨拶ぐらいすればいいのに」


 いえいえ周平君は納得していないみたいけど、お母さんたちの配慮は大変ありがたかったです。

 あなた達のボケに対応するだけで限界でしたから、その上で挨拶まですることになったらまともにできたか怪しかったでしょう。

 今度遊びに来たときで結構です。


 勉強会の後は晩御飯でした。

 周平君が自宅に戻り料理を作り、それを友人君が穂高宅に持ってくる。女子二人は優雅に食べることに集中出来ました。

 最後に男子二人で一気に料理を持って来てワイワイ騒ぎながら食べる。

 周平君、本当に高校一年生ですよね?

 あまりの美味しさに乙女心が嫉妬するんですが。


 最後に湊ちゃんが果物の飾り切りをしてくれた。

 果物が動物や花に変わっていくのは魔法に見えた。このカップルはいくつ特技を持っているのだろうか。

 ついでに友人君はリンゴを片手で握りつぶしてジュースにしてくれました。

 細マッチョと思ってましたが凄い力です。でも周りを汚して周平君に怒られました。

 ブツブツ言いながらも片付ける周平君はお母さんと呼びたくなってしまうほど似合っている。


 ご飯を食べた後は、お腹が落ち着くまでゲームをする。

 

 雨乞いフィーバータイム2は卑怯だと思う。

 多人数プレイで遊んだら、まずプレイヤーが操作する村長のフンドシの柄決めからはじまり、マッチョな村人が出てくる。

 これは私特攻の新手のゲームなのだろうか。


 ゲームが開始されると、友人君が汚物は消毒だぁーと叫びながら私の村に侵攻してきた。侵攻方向に柵を作り、動きが鈍ったところに石を投石、竹やりで侵攻部隊を撃退する。

 友人君は泣きながら自分の村に撤退した。


 甘い甘すぎる。私の趣味はあちらの方なのだ。このくらいのキワモノゲームぐらい初めてでも何とかなるのだ。マッチョの村人が妙にリアルで気が散るが。


 周平君は地道に村を発展させていた。

 夢みたいに一択しかない選択肢がないぶん気が楽だなと呟いている。


 湊ちゃんは・・・日照り神様でした。

 慣れないゲームに最初はちぐはぐな行動をしていましたが、慣れてくると短時間で周辺の村を吸収して村を要塞化、そしてあり得ない方法で私達を攻撃してきた。

 

 日照り神様を誘導して襲わせるという無茶苦茶な方法で。

 

 友人君に日照り神様のことを聞くとほぼ攻略不可能のランダム発生型のボスで、公式にも攻略は出来ないと書いてあるが一応体力ゲージがあり減ることは減るらしい。ただその容赦ない攻撃で死亡するというだけで、最高難易度の裏ボスよりもイージーモードの日照り神様の攻撃の方が容赦ないそうだ。


 そんなバグキャラみたいな日照り神様を湊ちゃんは意図的に出現させて私達にけしかけてきた。

 最初は気のせいかと思っていたが、途中で湊ちゃんの顔を見たときニヤリと笑った。


「ふっふっふっ、気づかれたかな。そう!私が日照り神様を操っていた影の支配者だ!」


 気づいていなかったのにノリノリでバラしてくれる湊ちゃん。気づいてくれなくて寂しかったんだね。


「ギャーッ!これ以上オラの村を攻めてこんでけれぇ!」


 友人君がゲームにのめり込み過ぎたのか変な方言で叫ぶ。

 モヒカンとげ付き肩パット化した友人君の村人が日照り神様に蹂躙されていく。

 日照り神様が指を指すだけで、空から極太レーザーが降り注ぐのだ。防ぐ手段はなかった。

 唯一の手段は村の娘を生贄に捧げることなのだが、友人君の村は初期の頃にヒャッハー化して村人は男しかいなくなっていた。


「最初の頃によくも私の村を蹂躙してくれたよね」

「湊ちゃん止めてぇー!あれはちょっとした出来心だったのぉ!」


 友人君の村は半壊で何とか留まった。


「さ~て、次は友人君の裏でこそこそと村の発展を妨害していた眞子ちゃんかな」

「ヒッ!落ち着こう湊ちゃん。これはゲームだよゲーム」


 確かに湊ちゃんが他の村と合併しようとしたところを、裏で私がお金で吸収合併したけど。


「ど、どうして湊ちゃんは日照り神様を操れるのかな?」


 日照り神様に襲撃されるのは諦めよう。まだ弾数(生贄の村娘)はあるから本人から情報を引き出して対応策を考えないと。


「ん~、日照り神様はランダム発生型と友人君は言ってたけどかなりパターンがあるんだよね。例えば眞子ちゃんが生贄を用意する前にある程度蹂躙するにはこうすれば」


 湊ちゃんが自分の村人の配置を変更する。それは何の意味もない変更だった。


《眞子の村の隣に日照り神様が出現!!》


「なぁーっ!?」


 テレビ画面に真っ赤な文字で表示された。


 すぐに生贄を用意してもそれなりの被害が出る場所に、唐突に日照り神様が出現した。


「まあ、ある程度出現場所を決めるぐらいと侵攻方向を決めるぐらいだけだね。今回は上手くいったみたいだ。さ~て、ここから巻き返すよ」


 日照り神様対策で余裕がない私に容赦ない宣告が出された。


 弾数(生贄の村娘)がどんどん減っていく、友人君の所は村の発展を完全に放棄して近隣の村を喰い潰していくヒャッハーになっていた。


「あ、」

「ヤバ」


 このまま湊ちゃんの独壇場になるかと思っていたらほのぼのと村を発展していた周平君がやらかした。

 一人だけまったりしていたので操作を間違ったのか周平君の操る村長が村娘と結婚した。


「・・・周平それはどういうことかな」

「まて湊、ゲームの中のことだゲーム」

「つまりゲームの中なら浮気すると」

「いくら何でも理不尽すぎるだろぉ!」


 日照り神様(湊ちゃん)の嫉妬が周平君に向いた。


「よし!今の内に村を立て直そう!」

「俺は大物の山の神を倒しに行くぞ!」


 私と友人君は嫉妬の神様の矛先が変わったので、各々行動し始める。


「くっこうなったら!」


 周平くんがコントローラーを操作すると、周平君のほのぼした村が瞬く間に要塞化していく。


「俺がただ遊んでいるだけと思ったか!油断させるためにほのぼのしていたのだ!」

「つまり私に後ろ暗いことがあったんだね」

「え、いや、ちょっと待て湊。どうしてそうなる!日照り神様を村の中心に出現させるのは止めろぉ!」


 日照り神様(湊ちゃん)を怒らせたら駄目だよ周平君。そこは周平君(生贄)が甘い言葉でも囁ければ鎮まっただろうに。


ゲームの結果は


 周平君は最終手段で山奥に隠れて作っていたダムを崩壊させて、湊ちゃんの村ごと壊滅させて二人で最下位。

 私は日照り神様の襲撃を建てなおしたところで終了。

 トップは何故か友人君、山の神を倒したら領主に褒め称えられてその娘を娶って断トツのトップに。

 なんか解せぬ。



ーーーーーーー

眞子「このゲーム貸してくれないかな?」ソワソワ

周平「また一人ハマったか・・・」

友人「これの面白さは感染していくからしょうがない」


いやおっきい胸とちっちゃい胸が出てくるちょっとエッチなお風呂編を書こうとしたんですよ(変態筆者)

書いている途中で寝落ちして起きたら、雨乞い2をいつの間にか始めている最初の部分が書かれてました。

寝ぼけ状態の筆者は一体誰なんだ?(;・ω・)


以前に感想欄で日照り神様(湊バージョン)を詳しく書かれた方の設定を少し使わせて頂きました。ありがとうございます!

凄い設定だったのでいつか使いたかったんですよね( ´∀`)

筆者では周平が囁くだけで精一杯でした。眞子ちゃん湊のことをよく理解しているな!


雨乞い2は適当に書いているのでアクションかシュミレーションかどんなシステムか筆者もわかりません。

でも雨乞いフィーバータイム2やってみてーっ!(*´ω`*)

湊とは絶対しませんけど、天才め!(;・∀・)

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