21/23

***トイレタイム***


「トイレ行ってきた。たっぷり出た」


「報告せんでよろしい」


「消化器官の内容物という内容物がすべて出し尽くされたかのようなすっきり爆盛りメガマックスだった」


「なんでわざわざ報告を盛る?」


「それで……あの……もじもじ」


「どうした?」


「あのね、昨日お夕飯に、おうどん食べたの」


「うん」


「鼻から」


「なんで?」


「そうしたら、出てきた」


「うん?」


「今、出したものに、出てきた。形が残って」


「……うん?」


「最初に話した。オマエと私が恋愛関係になる可能性は、鼻からすすったおうどんが大便にそのまま出てくる確率くらい難しいって」


「うん。……うん?」


「それが起こってしまった。だから、つまり、その……もじもじ」


「……オーケー。つまり、言いたいことを整理すると。おまえと俺が恋愛関係になることが、ありえることだという結論に至ってしまったと」


「うん」


「大便にうどんが出たことで」


「鼻からすすったおうどん」


「強調せんでよろしい」


「でも重要な前提」


「重要かぁ?」


「オマエと私が恋愛関係になる大前提」


「なぜ俺の恋愛模様の命運がうどん一本に握られにゃならんのだ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る