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「とにもかくにも、あーんを実行する。なのでここに頭を乗せて」
「結局耳から食わせる気か……いや待て、『そこ』に? おまえは俺に、頭を『そこ』に乗せろと言っているのか?」
「そう。ここに。私の、正座した、ひざの上に」
「おまえッ……! その体勢、その行為ッ! 一般的になんと呼ばれているか、理解しているのかッ!?」
「オフコース。私はこれから、俗に言う、『ひざまくら』をしようとしている。そしてオマエなら分かるはず。十六年間も幼馴染をしてきたオマエなら、私が身にまとっている『覚悟』を」
「ああ、分かるさ……! 最初から気づいていたが、まさか……! おまえが今日はいてきたスカート、『短い』ッ! 今までおまえがはいてきた、どのスカートよりも!」
「これが私のチラリズム、その完成形。ちらし寿司から始まり二重三重に織り込んだ、男をオトし恋人とする至高のチラリズム」
「最初から、術中にハマっていたというわけか……! いやマジでだったらなんでメガネ挟んだ?」
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