最終話 時を駆け抜けた少女・アリア

 「いつの時代でもどんな姿でも恋してしまう」

 


「恋に見つかってしまう!」



 学校からの帰り道、仔犬が付いてきているのに気づいた。

 

「おい、わん!」 


「ふん!ハンバーガーショップ行こうぜ」


「モグ?????」


「そうだよ。遅くなってごめんよ!」


「モグ・モグ・モグ~」泣きながら思いっきり抱き締めた。


「俺もいるよ!」


「ロナウド????」


「ロナウド・ロナウド・ロナウド」泣きながら思いっきり抱き締めた。


「どうしてこの時代にこれたの?」


「卑弥呼の計らいだ。ただアリア、遊びに来たんじゃないんだ。2発の原爆投下を阻止する」


「え?」


「アリアならできるよ!加速装置を使うんだ!」


「加速装置?」


「そうだ。ロシアからワシントンまでの距離は8800㎞だ。この距離を光の速さで移動できるのはアリアだけだ。信管を如意棒で切り落とすんだ」


「如意棒で?」


「これで因果も断ち切って結婚するんだ」


「私やるわ。自分の人生好き勝手されてたまるもんですか!」


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──────────────

 

 8月15日、15:00ロシア、ワシントンを同時発射された原爆は2発とも信管を斬られ爆発することはなかった。これを境に2国は和解的外交交渉を始めた。


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 モグとロナウドは元の時代に戻れないのが条件で卑弥呼から現代に送り出されていた。




 次期国王になるはずであったロナウドは

今ではモグと一緒にバーガーキングではたらいている。


 またもやアリアの働きにより世界は救われた。第3次世界大戦を阻止したのだ………


 吸収草も吸収木も必要ないと思われた。

しかし空気を浄化するものとして密かに酸素を作り続けていた。



 人類は未知なるウイルスとの戦いへの束の間の時を過ごしているだけだった。




 釈迦如来と卑弥呼はまだまだアリアは使えると名簿のアリアの欄に◎を書いた……




                おわり 






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地球少女★アリア 嶋 徹 @t02190219

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