第43話 飲食店 R ⑤【鬼畜消滅】
「あのね~」
とモグは話し始めた。
副店長はカエルの妖怪で人間を食する。中でも自分に好意を寄せている女性が1番の好物である。飲食店 R はカエルの妖怪一族から営業権を得るためにその行為を黙認している。店長もグルで人ひとりいくらとお金が入るシステムになっている。
飲んだ仲間たちのなかに河上恭子さんの親戚がいた。彼の話しによると恭子さんの誕生日にイヤリングを送ったことがある。そのイヤリングには鋭利な返しが付いており副店長が咳をするのはそのイヤリングのせいではないかと疑っている。また、梶原さんは恭子さんのかたきを打つため副店長に好意的に接して気に入られようとしている。いつかその日がくればみんなで副店長に敵討ちをしようと話しているとのことであった。
「以上 カエルね うふふ」
「悟空さん、酒の場といえ信憑性が高いですね」
「とどめを刺す前にイヤリングの所在だけは明日調べましょう」
次の日、
「加速装置───あった!写真!」
悟空と雉神は三蔵法師のもとに出向いた。
悟空、雉神、久しぶり。洗濯物干すからちょっと待って!
「さて、どうなりましたか?」
「かくかく、しかじかで証拠もあります。いかように処すれば宜しいですか?」
「カエル妖怪一族、消滅。飲食店 R営業停止、店長懲役15年。河上恭子召喚 以上」
悟空・雉神「はい」
ふたりはモグの元に行き仕事はやめていいことを伝えた。そして副店長を店舗の裏口に呼び出した。
「鬼畜消滅」と弁解の余地を与えずまっぷたつにした。
次に河上恭子を召喚。
次にカエル妖怪一族1000人消滅は悟空、雉神、モグで対し1時間はかからなかった。
悪人を罰した。当たり前のことをした。
それがしないといけないことだと思った。
このまま次の任務、いや使命の場に行くこ
ともできたがそれは違うような気もした。
きちんと挨拶をしないと次には行けない。
悟空・雉神・モグ「短い間でしたがお世話になりました」
みんな残念がってくれた。
仕事は時間をお金に変えるシステムに過ぎないと思っていたがそれだけではないらしい。
副店長をまっぷたつにしたときの力が必要以上だと感じたから……みんなバイバイ
新たな旅が動きだした。
三蔵法師が、
「3週間かかりましたね」とおっしゃった。
それ以上なにもおっしゃっらなかったが
モグが「自分がいなかったらもっとかかりましたよ三蔵法師!」と自慢げに言った。
「こいつめ」
「まあまあ、悟空さん。今回はモグさんのお手柄でしたよ」
「こいつめ」
「なんだアリサ、やるか」
「やってやる」
「じゃんけんぽん、あっち向いてポイ」
「じゃんけんぽん、こっち向いてポイ」
「じゃんけんぽん…………」
さて次はどんな仕事が待っていることやら。
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