第26話 長い旅にでるみたい
「ルータス、私、あの……」
「なんだよ……」
「結婚するの」
「結婚って、早くないか、僕達16だよ」
「そうだね、早いね。でも30歳で死ぬなら早くはないわよね」
「何言ってるんだ。まだ寝たり無いんじゃないか?」
「失礼ね。16歳が相対的なものであることを言いたいのよ。100%死ぬからね!」
「アリアは多分まだ勉強はできないと思うけど、今回の旅で随分と賢くはなった気がするよ」
「さっきから随分と失礼ね。勉強もルータスよりは出来るわ」
「嘘だね」
「大体、あんた勉強する時間ないじゃない」
「アリアはする時間あるのにしない。僕の方が偉いよ!」
「そうね。ルータスの方が偉い……」
「アリア、今度、剣を習おうと思ってるんだ。もちろん始めは剣は買えないから竹製のやつを買んだけど……」
「あらら、どうしたの?」
「争うのは好きではないけど……」
「そうよね。ケンカ弱いもんね!」
「弱いから強くなりたいからではなく、大切なものを守るために強くたりたいんだ」
「……………」
「マックス、モグ、僕、3人いれば大抵のことはできるだろ……だろ?」
「できる」
「結婚、おめでとう!」
「……ありがとう」
「幸せになるんだよ」
「幸せになる。ちょっと長い旅にでるようなものよ」
「いつでも帰ってくればいい!」
「はい」
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「お父様、お母様、お話しがあります」
「なんだ、大体なんであんなに疲れていたんだ」
「やらないといけないことが沢山あって」
「本当にアリアがやらないといけないことなのか、もう一度考えてみたらどうだ?お父さんは何もしてないぞ」
王妃「本当にそう……全く」
「話しを戻しますが……」
「なんなんだ?明日じゃ、だめか?そうだ明日にしよう」
王妃「王様、明日でも同じです。聞いてあげましょう」
「……うん。あ~あ」
「私、ジダン王国のロナウド王子と結婚します」
「……ジダン王国と言えば世界有数の産油国。うちらみたいな友達みたいな国とは話しが違う……わかっているのか?」
「……わかっているつもり」
「敵も多いぞ!いや敵ばかりだ!」
「悪いことばかりじゃないと思う」
王妃「それより準備が大変ですよ。ダラダラ話してる場合ではないです」
「確かにそうだ。母さんの言うとおりだ」
「何もいらないです」
「そういうわけにはいきません」
「恥をかくのは遠い空国です」
「でも金銀財宝なんかないでしょ?」
「バカするのもいいかげんにしなさい」
「え?!あるの?」
「お母さんが嫁入りしたときに持ってきたものがあるの」
「え~見たことない~」
「アリア、ただし言っておきます」
「なに?」
「向こう様から頂戴したものを少しまわして……物物交換」
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