第16話 繋がりあう御神木
88号神木は空中で旋回し続けた。
誰も今後の展開が読めなかった。
そこに神主が走り寄って来た。
「マックス様、全国各地で同様な現象が起きているもようです」
「そうですか。古文書には今後起きることは書いてないのですか?」
「……御神木滅びる時、神もまた滅びる。神滅びる時世界が滅びる……と書かれています」
「御神木が連携しあってどうなるのかな。神様アリアが助けに来たよって言ってるんだろうか?」
「神様なんて呼ぶのやめて!私は神様ではない。遠い空国のただの王女よ!」
「ごめん、わかってる。空挺を準備する。君だけに危険な目に遭わせるわけにはいかないからな」
アリアの瞳の色が青色から黒色に変わっているのに気がついた。アリアがどんどん奴国人になっていると感じていた。すると「飛べ、モグ」と言って空中神木に向かってアリアとモグが飛び立った。
上空100㍍。神木と相対した。
神木は旋回をやめた。
神木より触手のようなものが伸び、アリア全身を取り囲んだ。
神木の触手は赤い色へと変わった。
「88号神木様、そう呼んでいいかしら?」
「今回の一連の御神木様の動きは私と関係があるのですか?」
(一本の触手が頷いた)
「私が来るのを待っていてくれたのですか?」
(頷いた)
「ありがとう。でも具体的に何をすれば良いかわからないの」
(触手が伸びて来て、手のひらに届いた)
「え! 何か書くの?」
(うん。今、107本に連絡がすんだ。これから私に力が集中される。そのパワーを神様に授けます)
「え、パワーもらって私は誰かと戦うの?」
(いや、パワーを渡すまでが神木の役目。あとは神様のなされるがままに従います)
「……………卑弥呼が植えた1本目と話しをさせてください」
(………1本目はもう動けません。屋久島にいます。行っていただかなければなりません)
「いくのは構わない」
(ありがとうございます。光が導きます。また、非常時態勢は継続して宜しいですか?)
「任せるわ。あ、すべての木の根っこには勾玉があるの?」
(これは勾玉の形をしたス―パーコンピュ―タ―です。自然とリンクしたコンピュ―タ―で1800年前に卑弥呼様がお作りになられました)
「すご!」
「モグ、一度降りよう」
するとマックスを乗せた空挺がやってきた。
アリアとモグは乗り込み、マックス「光を追え。さあて、またおもしろいことが始まったぞ」と興奮していた。
アリア「私、人質から神様になっちゃた」
マックス「うん。あの時、アリアを人質にしなければ世界は終わっているよ!」
アリア「終わっちやうかも!!!」
マックス「それも由だ。それで神木と何を話したの?」
アリア「1本目と合わせて欲しいと言った。1本目も今の状況を危機と捉えているならば、現状を守る行動を取ること考えなくっちゃ」
マックス「それは戦争も含めてなの?」
アリア「地球を守るため必要ならばね」
マックスはロナルド王子に臨戦態勢を依頼した。
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