第13話 マックでハゲとの話し

ハゲ「言っとくがわしは何も買わんぞ!」


マックス「何も売る気はありません」


ハゲ「とりあえず何か注文しろ。おごるから!」


マックス「いやいや、それは申し訳ないから」

と言ってポケットから金貨を取り出した。


ハゲ「……金貨?!それは価値はあるけどここでは使えないよ。お前さん方何者だ?まあ、取りあえず何か注文しろ」


アリア「わあ―い」目が星になっている!


モグ「餅あるかな?」バックから半分出ている。


マックス「両替商はいないのか?金貨など役にたたん!」


 アリアは悩んだあげくメロンプラッペ、モグはアイスティー、マックスとハゲはアイスコーヒーにした。


ハゲ「どこの国のものだ?」


マックス「はい。中東のジダン王国と遠い空国のものです。王子と王女をしています」


「え?!ジダン王国といったら大国じゃないか!そこの王子なら国賓級だぞ」


「誰も知らないから大丈夫ですよ。お名前お尋ねして宜しいですか?」


「鶴川 亀吉と申します」


「お忙しいのにすいません」


「いや~営業だからなんとでもなる。困った少女がいたからね……声を掛けたしだいです。はいはいはい。でお話とは?」


「母国から冒険を続けてきましたが奴国地区だけ魔の大戦で被爆した形跡がない。一番不可解なのは誰もマスクをしていないことです。なぜですか?」


「魔の大戦から30年になりますか~。あの頃は自分がハゲるとは全く思っていませんでした。下腹もでるなんて……万年、平社員だなんて……」


「鶴川さん?鶴川さん?お~い」


「あぁ すみません。魔の大戦時、2発の原子爆弾が投下されました。しかし奴国は2発の投下地点から最大限に離れていたのです。さらに幸運なことに線状降水帯が長さ500㎞、幅100㎞の雨のカ―テンを造り被爆から守ってくれたのです。お陰で奴国は先進国としての地位を維持していますが輸入国だったため資源に事欠きこの30年経済は停滞しています」


「他国は空気の浄化に奔走していますが?」


「奴国は島国です。海からの潮風が酸素を運んでくると言われています。また被爆を避けられたお陰で森が沢山残っています。これらの理由でマスクなしの生活が送れているとのことです……」


 鶴川さんは一気にアイスコーヒーを飲み干し、おしぼりで顔をこれでもかというくらい拭いた。おしぼりはぐったりしていた。


「鶴川さん、吸収木を捜しているのですが何かご存じですか?」


「え?! なるほど。それで東の果てまで来られたのですね……」


「知っていることを話して頂けませんか?」


「……外国の王子、王女に社外機密を漏洩する。私は商社勤務だから情報にリ―クしやすいのです。金貨と交換ではいかがですか?」


「……アリアとモグにハンバーガーを食べさせたい。その代金も込みいいですか?」


「いいですとも」


「ではお願いします……」









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