第12話 奴国地区入国
マックスは大海原を眼前に眺めた。
「地球の70%を占める海。最後は海が人間の、いや地球の生き死にを決めるのだろう」
ジ―プを空挺に積み、島国へと飛び立った。
飛行途中で異変が起こった。
マックス「アリア……髪色が……」
アリア「え?!何?」
「茜色から黒色に……変わり始めた!」
「そう、さっきからドキドキが止まらないの」
「どういうことだろう?」
モグ「アリアはこの島国人の血を受け継いでいるんだ。血が反応しているのさ」
アリア「モグ、本当なの?」
モグ「本当さ。見て、私のシッポ3本になっちゃてる。私も血を受け継いでいるのよ」
マックス「ふたりが毒素に耐性があるのと関係しているのかもしれない。いずれにしろ特別な国であることは間違いないな」
アリア「マックス、私の黒髪はどう?」
マックス「え?!…いいと思うよ」
モグ「マックス、私の3本のシッポはどう?」
マックス「え?!使い途がわからない」
モグ「私も(笑)」
アハハアハハ
場は和んだがどうしてもっとアリアに対し気のきいたことが言えないのだろう悔やんだ。
そうこうしている間に東の島国に到着した。また、例のごとく空挺とジ―プに別れて進んだ。
「なんだこの国は?」マックスは叫んだ!
人の往来は激しく、建物の風化もなく、飛行機も飛び、電車も走っていた。
マックス「誰も防毒マスクをしていない……吸収草もないのに?!」
空挺に検査を以来した。驚くことに生命圏内とのことである。マックスは恐る恐るマスクを取った。視界がますます高まった。スマホで話しながら歩いている子供もいる。制服姿の女子高生もいる。学校をやっているのか?
マックス「お嬢さん、ここは何という国だい?」
「あ?東の国、奴国地区」
「奴国地区……やはり国ではないのか?」
「アリア、誰かに詳しく話しを聞けないかな?アリアの方が取っつきやすいような…」
「はいはい、わかりました。車止めて。あと空挺何処かに隠した方がいいかも?」
「あぁ、なるほどね」
アリアは黒髪になった自分をショ―ウインドに映していた。
「みんな黒髪だ。私も黒髪のほうがしっくりきてる。それではだれかつかまえるっと…」
「お嬢さん、かわいいね!お茶しない」
ハゲてあぶらぎったコデブのおじさんが話し掛けてきた。
「お茶?します!」
「え?!本当?」
「友達もいいですか?」
「友達も?!みんなまとめて面倒みますよ」
「ありがとうございます。みんなOK」
マックスとモグが車を止めてやってきた。
「親切な方いたの?」
「いました。こちらの男性です!」
「……………」
「ありがとうございます」
ハゲ「しかたない。マックでもいくか!詐欺やないかい!」
ハゲを先頭にアリア、マックス、それとバックに入るくらいに小さくなったモグの4人で生まれて始めてのファストフ―ドに向かった。
アリアとモグにとっては初めてファストフートである。胸躍る初体験である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます