第6話 最低限度の武器の所有

 宮殿で国王とマックスがお茶しながら…


国王「捜索の旅はどうだい?」


マックス「はい、砂漠からダイヤを見つけるような感じで……」


「アリアは邪魔してないかな(笑)」


「とんでもない。ご意見を参考にしています」


「それは安心した」


「今回は大変な迷惑をかけてしまった」


「いや、無線機が役に立ってよかった」


「これからもっと物騒になるのかい?」


「残念ながらそういう時勢です」


「そうか。一国平和主義とはいかないか」


「国王がお決めになることですが、最低限度の武器の所有は必要かと……」


「人が生活していく上でどうしても武器が必要になる。これは避けられないことなのかな」


「他が持つ以上、避けられない。いわんや他以上の武器が必要になる。この愚かさは歴史が証明しています」


「歴史は証明こそすれ人をまたもや学習してくれなかったか……」


「学習していない人間が悪いのです」


「今回の助けにかかったガソリン代は支払いさせてくれ。それと勝手ではあるが廃棄する予定の空挺があれば譲っていただきたい。置いておくだけでも抑止力になる」


「いや、国王。給油代はいりませんし、空挺もお譲りいたしません」


「そうですか……」


「給油代は空賊10名を当国に連行し労働させます。給油代に達すれば解放いたします。また、空賊の空挺を貴国に贈呈します。運転指導者として当国から派遣いたします。

国王いかがでしょう?」


「何も言うことがないよ。ありがとう」


 アリアは村の人と話したり、吸収草畑を見渡したり、モグと餅を食べたりしていた。


 ふたたび出発の時がきた。


「マックス、忘れ物もってきてもいい?」


「いいよ」


「モグ!」


「え?! 私? 餅あるの?」


「マックスに餅付き機作ってもらうから」


「出来なかったら降りるから(笑)(笑)」


 アリアはモグなしでは熟睡できないに気付いた。そしてモグの嗅覚が役にたつときがくると信じていた。これから先、モグの快進撃は続く。


「行ってきます、お父様、お母様、みんな」


「いってらっしゃい」



──────────────────


 空挺のなかで……


 空挺部隊は「東の国」を目指した。 


「村の図書館で読んだんだけどね……」


「うん」


「木が神様になる国があるんだって!」


「うんうん」


「樹齢、何百年とかで神様になってみんなに信仰されてるって!」


「うんうんうん」


「それがたしか東にある国だったと思うのよ」


「期待できるね。魔の大戦を生き抜けたのかな?」


「わからない。ただその国には1本だけじゃないの。各地に点在しているらしい」


ふたりは見つめあい……


「加速、前進。東の国を目指せ」マックスが叫んだ。



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