❀紫紅(紫雨視点)

「それに俺は神楽が小さい頃に誓ったんだまた逢えたら今度は直接的に守ると」

まぁ…一方的な誓いだけどな。それでも直接的に守ると誓ったんだ、だからこいつの言うとおり近くで守るべきなんだよな。

「なら神楽様の側に行って直接的に守れよ!口先だけならなんとでも言える!お前が行かないのなら私が神楽様の隣に行く」

「妖のお前には分からないだろうな!神様とかなんだとかと持て囃される苦労は!俺だって神楽のことが好きで好きで仕方ないんだ!だが神と人は関わっては駄目なんだよ!」

妖であるこいつと私では立場が違うんだこいつには分かるはずもないだろう。雨が降るたびに俺の体には激痛がくるんだ俺の神気を糧にして雨は降るから。

「お前の気持ちなんかお前じゃないんだから分かるわけ無いだろ!神楽様のことが好きなら神様だとかを言い訳にせずにとにかく側に行け」

そうだな…確かにまずは側に居ることが大事なんだ神楽の両親は共働きで二人共忙しくほとんど家に帰ってこないと子供の時に神楽が言っていた一人で居ることには慣れているんだろうけどやっぱり誰かが側に居てくれたほうが落ち着くだろう。

「神楽の側に行くよ…と言いたいところだがお前も居るのか?」

「当然です神楽様は私の恋人ですから」

こいつまだ諦めないのか俺だってわざわざ妖ごときに負ける気は全く無いね。

「俺のだからな?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る