見知らぬ馬鹿の言い出した「でっかいドラゴンを討伐する」とかいう与太に、巻き込まれる羽目になった男のお話。
もうこのあらすじの時点でワクワクの止まらない、まさに王道のジュブナイルファンタジーです。
本当に王道というか古典というか、まずもってキャラクターの配置からしてもう大好きなやつ。
視点保持者、つまり語り部的な位置にいるマクセルさんに対して、なんでもありの英雄的な存在たるユージンさん。
この構図といい彼らのバランスといい、もう最高でした。
やり取りの感じというか、こう、なんだかんだウマの合いそうな感じというか……。
なにより、お話の筋そのものが本当に爽快!
ネタバレになるので具体的には説明しませんが、アクションがありながらもそんな血生臭い展開になることはなく、好感の持てる形の決着を迎えるところ。
それでいて、スッと胸のすく展開もあったりして、本当に気持ちがよかったです。
本当に読んでいて楽しい、ジュブナイルファンタジーのお手本のような作品でした。