まおうさま!人類滅亡はまだはやいです!!

ウメとモモ

第1話 まおうさま!人類滅亡はまだはやいです!!




魔王

「そろそろ人類滅亡するか。」




家臣の人間(魔族にばけてる)

『まおうさま!急にどうしたんですか!?』




魔王

「いやさ?アイツらさ?俺の魔王城に挑んでくるのは良いけど勝手に人の家にやってきて物は壊すわ。家臣はギタギタにするわ。

挙げ句の果てには盗賊に負けんぐらいに物を盗んでくは………頭にきてんだよね?」




家臣の人間(魔族にばけてる)

『それは………昔からの勇者や人間の風習ですので我慢して頂かないと………先代の魔王様達もそれを乗り越えてますので………』




魔王

「まずそもそもそれで我慢してきた先代魔王達が頭が可笑しいんだって思うんだわ。

なんで?なんで人類滅亡しないの?」



家臣の人間(魔族にばけてる)

『それは毎回言ってますが、人間を糧にして生きている魔族も少なからず魔界にはいますので。

人類を滅亡するとその者達も生きていけなくなりますよ?』




魔王

「イヤイヤ、別に人間じゃなくても良くね?人間じゃなくても猿とかゴリラとかを糧にすればいいやん?あまり変わらないだろ?」




家臣の人間(魔族にばけてる)

『イヤイヤ変わりますよ!!人間は他の動物と違って考え物を作ることが出来ます!!

この魔王城でも人間が作った道具を使ってるじゃないですか!?

それがなくなっても良いんですか!?不便になりますよ!?』





魔王

「冷蔵庫とかコタツとかだろ?………なくなったら不便になるな。冬にコタツでミカンは鉄板だ。」




家臣の人間(魔族にばけてる)

『そうでしょ!?夏に食べるかき氷も人間がかき氷の機械を作ったから食べれるんですよ!?

それに魔方陣の技術は今も進歩していて今後も人間を生かしておけば更に快適な生活を送ることが出来ます!!

まだ人間を滅亡するのは時期尚早かと思いますが?』





魔王

「そう言えばかき氷機も人間が作ったんだったな。………うーん。

でも魔方陣の技術は我ら魔族なら別に魔法で事足りる気もするが?」




家臣の人間(魔族にばけてる)

『え!?………あ、いや………



………そうです。確かに魔族には魔法を使えるので【今の所】は必要ないかもしれません!!』




魔王

「だろう?しかもコタツやかき氷機も冷蔵庫も魔界には普及してるし、作ろうと思えば魔族でも新しいのは作れる。

そう思うとやっぱり人間はいなくても大丈夫じゃないか?」



家臣の人間(魔族にばけてる)

『いいえ、まおうさまは勘違いしておられます。』




魔王

「何を勘違いしているのだ?」



家臣の人間(魔族にばけてる)

『まおうさま。まずはコチラを召し上がりください。』





魔王

「ん?なんだこれは?丸くて白いな?

良く見ると小さな粒が沢山くっついてるようだが?」



家臣の人間(魔族にばけてる)

「まおうさま。そちらは人間が最近作ったと思われる【炊飯器】という機械から出てくる料理。


おにぎりでございます。1度召し上がってくださいませ。」



魔王

『どれどれ………パク。

モグモグ………ん!!モグモグ………これは!ハグハグ………旨いな!!

塩を混ぜてるのか!?最初は味気なく感じてしまうがそれがまた何度も食べてしまう魅力がある!!』



家臣の人間(魔族にばけてる)

『そうでしょうそうでしょう。………そのおにぎりを元にしている食材は米と言います。

その米なんですがね?』



魔王

『こ、こめが?ごくり。』



家臣の人間(魔族にばけてる)

『その、こめ、が!ですね?』


魔王

「勿体ぶらず教えろ!コメがなんだ!?」




















家臣の人間(魔族にばけてる)

『おにぎりだけじゃなく、チャーハンやお茶漬けという魅惑の料理があるという噂がございます。』






魔王

「家臣どもおおおおおおおおおお!!!全員集合だああああああ!!!

人間界に行き!!ちゃあはん!!おちゃづけを探してくるのだあああああ!!!

早くしろおおおおお!!!!!」




家臣の人間(魔族にばけてる)

『まおうさま。わたくしめに命令して貰えれば人間界に赴き、チャーハンとお茶漬けを見事探して参りましょう。

なので他の家臣は必要ございません。』



魔王

「ほ、ほんとうか!?それでは早く行ってくるのだ!」




家臣の人間(魔族にばけてる)

『ですが困りましたねえ?まおうさまは人間を滅亡するんですよね??そうなるとわたくしめ程度ではチャーハンやお茶漬けを作る事は出来ません。

なので人間を生かしておく必要がございますが??』




魔王

「人間の滅亡などどうでも良い!!先ずは件の料理を探して参るのだ!一刻も早く!!」



家臣の人間(魔族にばけてる)

「………かしこまりました。それでは少しの間人間界にチャーハンとお茶漬けを探して参りますので宜しくお願い致します。

その間はおにぎりを100個程は準備しましたので此方を食べてお待ち下さいませ。」






魔王

『パク!………出来る限り早めにだぞ!!モグモグ………まってる………モグモグ、からな!………モグモグ。』





家臣の人間(魔族にばけてる)

「承知致しました。それでは失礼致します。





………ふぅ。今回も助かった。ご飯シリーズで当分はいけるな。」








この物語は人類に語り継がれる1人の勇敢な男が魔王から人類を守るための物語である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

まおうさま!人類滅亡はまだはやいです!! ウメとモモ @umeotomomo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ