第7話
お客様相談室の紳士。
なんて、有難い…。
きっと「シド」とか「グラナータ」とか「ざくろ」とかの名前を出してくださったのも、その名前自体が懐かしいものかも知れないと思ってのことだろうな…。
「六本木のロアビル」も、調べてみたらもう無くなってしまうようだし。
ああ、ビルの中にエスカレーターがあったかどうかも聞いてみればよかったけど…緊張しててそこまで聞いていいか勇気が出なかった。
小さい頃の母と一緒に、「よそいき」を着てお出かけしたような気持ちにさせてくれた相談室の方に、感謝のご連絡を改めてしたいような気持ちになりながらも、
母にとって、懐かしいのはTBS会館にあったレストランであって、
その為に渋谷の街に出掛けたい。とは、きっと言わないだろうな…。と
トップスの方に聞いた話は、話せずにいた。
そんなことで電話をしたのかと言われるのが嫌だったのもある…。
でも、先日
ちょっと旅行に行ってくる。
と両親が出掛けた先は、渋谷のセルリアンタワー東急ホテルだったらしい。
「えっ。渋谷に行ってきたの?何しに?」
「ちょっと泊まってみたかったのよ。あのホテル。」
「ああ…、そっか…。」
そうだ。
この人たちは、ちょっと泊まってみたいと言って紀尾井町や銀座、東京駅のホテルに泊まりに行くんだった。
渋谷に泊まるなら、この話をしておけば母ならちょっと西武まで歩いてお店をのぞくくらいしたかも知れない…。
しくじった。
そんなわけで、せっかく入手した情報をまだ話せないでいる…。
私としては、これからも調べを進めるつもりだ。
たべもの日記 赤坂トップス のこもこ @ajisai616
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
たべもの日記 ビールのおともだち/のこもこ
★12 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます