第65話 勢いがある

「あ、あの……ご主人様。 少し良いでしょうか?」


 そして俺はここ最近新たに目覚めかけている新しい種類の欲望と葛藤している俺に麗華は顔を真っ赤にしながら小さくてを上げて俺に話しかけてくる。


 その麗華の顔は羞恥心で顔を真っ赤にして恥ずかしがっているようにも見えるのだが、それと同時に麗華の顔には脂汗が吹き出ていた。


「どうした? 凄い汗だぞ? 体調が悪いのならば流石にこんな事で時間を費やしている場合では無いから今日は一回帰るか?」


 その汗の量からも、もしかしたら麗華の体調が悪いのかもしれないと思った俺は一旦今日はペットプレイはやめて家に帰る事を提案してみるのだが、麗華は苦悶な表情をしながらフルフルと首を振るでは無いか。


「いや、そうはいってもそんなに苦しそうなんだから、無理をして取り返しのつかない結果になってしまう可能性だてあるしやはり今日はもう帰ろう。 何ならタクシーを呼んで一緒に乗ってあげるし、タクシー代は俺が払ってあげるからさ」

「ち、違うわ。 そうじゃないの……っ」」

「じゃあ何でそんなに苦しそうな表情だし、汗もかき始めているんだよっ?」

「そ、そうじゃなくて、お、おしっこが漏れそう……なのっ。 は、早く躾をっ。 うぅ……っ、す、少し漏れたわっ!」

「……………パンツを下ろしてそこの便器に座り、用を足したら良いんじゃないの?」


 何だろう……心配した俺の優しさを返してほしい。 しかしながら麗華の発言で冷静になれた俺は淡々と用の足しかたを伝える。


 というか今麗華はスカートを脱いでおり、下はパンツ一枚なのである。


 そして今現在は本当に限界ギリギリなのか万が一漏れてしまっても靴に体液が少しでも流れ落ちないように大股開きの状態なのであるのだが、大股開きという事はどれほどの量が漏れたのかある程度はわかるわけで。


 先ほど漏らした量は明らかに少しとは言い難いと思うのは俺の気のせいだろうか?


 パンツで受け止めきれなかった量が床にちょろっと漏れていたのを俺は見逃さなかった。


 あの量、俺じゃなきゃ見逃しちまうね。


 あの量だけ見れば確かに少量かもしれない。 しかしながらあの量を残尿でズボンに出してしまったと想像すると、おそらく俺のズボンは大惨事になっていた事だろう。


 その為俺からすれば『少し』とはパンツで受け止め切れる量までであり、それを超えるとそれはもう少量ではないと俺は思う。


「あ、あっ……あうっ…………っ、っ、まっ、間に合った…………っ」


 そんな事を俺が頭の中で考えているなか、麗華は俺の前でパンツを少しだけ下ろして便器に座ると実に気持ちよさそうな顔をするではないか。


 てか少量だろうとも漏らした時点で間に合っては無いからな?


 そして、その表情と共に聞こえる、勢いがある水の音。

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