第47話 私の日課

 そして俺は麗華の白く、しかしながら興奮しているのだろう赤く朱色に染まっているお尻を撫でるように触る。


「ひうんっ!?」


 叩かれる心の準備はてきていたのだろうが、優しく撫でられる事は想定外だったのだろう。 これから躾をされるという状況であったため当たり前であろうが、そのおかげで麗華の口から今まで聞いた事のない声が漏れ出る。


 その麗華の声を聞いて俺の中の嗜虐心が刺激され、心の奥底、今まで見えないところに押しやり、硬く蓋をした感情の蓋が開き、ゾクゾクとした高揚感が迫り上がってくるのが自分でもわかる。


「ご、ご主人様? そ、そんなにお尻を撫でられると、その、恥ずかしいのだけれども?」

「いやいや、これは躾だからな。 麗華が望んでいる事をそのまま行うと言うのもまたそれはそれで躾とは言えないだろうし、それは麗華にとって躾ではなくて褒美になると思ってな」

「そ、それはそうだけど……んっ」


 そして俺は麗華の柔らかいお尻を十二分に堪能した後、このまま撫でられて終わるだろうと思っている麗華の意表を突く形でお尻を手のひらのスナップを聞かせて叩く。


「あひゃんっ!?」


 その瞬間、やはり俺の予想通り麗華の意表を突けたのだろう。 先ほどとは比べ物にならない声が俺の部屋の中で響き、白い麗華の尻に俺の掌の形が赤く浮き出し始める。


 その光景が俺の嗜虐心を刺激して更に麗華の尻を『パシンパシン』と連続で叩き、それに合わせて麗華が色っぽく艶のある声で鳴きだすではないか。


 これはヤバい。


 もう戻れない。


 そう頭では理解できていても俺は麗華の尻を叩くのをやめられない。


「……………………あ、兄貴のど変態っ!! お母さあぁぁぁああああんっ!! 兄貴がぁぁぁぁあああっ!!」

「へ? は? や、やめろぉぉぉおおおおおっ!!!!」


 そしてこの後俺は母親からコンコンと小一時間説教されるのであった。





今日も今日とて兄貴は彼女である麗華さんを家に呼んでいたのだろう。 兄貴が学校から帰ってきてから数十分ほどしたら麗華さんが訪れ、そのまま兄貴の部屋へと入っていく。


 初めこそ何かの間違いであり、最悪麗華さんは兄貴に弱みを握られていると思っていた私は麗華さんが襲われないように隣にある私の部屋でコップを使って聞き耳を立て、危なくなったら兄貴の部屋へと突撃いていた。


 ちなみに兄貴の部屋の鍵は余裕でピッキングできるので鍵はあってないようなものである。


 そしてそれが私の日課になりつつあった。


 しかしながら今日はいつもと違って兄貴の声から普段と違った緊張感が伝わってくるではないか。

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