第40話 兄貴がまさかここまで変態だったとは
「では、これで交渉は概ね成立ということで、値段などは後ほどレインで擦り合わせていきましょう」
「えぇ。 それにしても今から楽しみで仕方ないわっ!」
「ですが、流石にフンドシとか無理ですからね。 そこはボクサーパンツにしてくださいよ? せめてトランクスまでです」
「わ、分かったわ。 それでも私が選んだ下着を祐也は履いてくれるって事ですもんねっ。 危ない橋を渡って怪しまれ、その結果バレてしまうくらいならば安全な方法で進めた方が無難よね」
そして氷室さんは私の提示した内容に概ねのり気らしく、これで私の懐も暖かくなりそうだ。 サンキュー兄貴。
「それでは、なぜ氷室さんが兄貴と付き合うようになったのか、それで氷室さんは本当に兄貴の事が好きなのか教えて欲しいんですけど?」
「そうね、そういう話だものね。 良いわよ。 本音を言うと私とご主人様、二人の秘密にしておきたかったのだけれども、私の選んだパンツをご主人様に履かせる事ができるということの方が大切だものね」
そして、氷室さんは私に兄貴と氷室さんの馴れ初め、そしていかに氷室さんが兄貴のことが異性として好きなのか、そして理想のご主人様であるのかというのを教えて貰うのであった。
◆
「ったく、兄使いが最近荒いんじゃないのか? 妹よ。 ほら、買ってきてやってきたぞ……って、何だよその表情は?」
「あ、兄貴がまさかここまで変態だったとは……。 でも、氷室さんとは順調のようね。 疑ってて御免なさい。 あと、プリン買って来てくれてありがとう。 それ一応兄貴と氷室さんの分でもあるから二人で食べなよ。 そのために四個入りのやつを買わせたんだからね。 あ、ちなみに私の分は二つだから先に貰っとくね」
「は? いや……え? どゆこと? いや、まぁプリンはありがたいけど」
なんか、妹が顔を真っ赤にしながら俺が買ってきた四個セットのプリンをパキッと半分に割って掻っ攫うと、そのまま俺の部屋から出て行き自分の部屋へと籠るではないか。
明らかに妹の態度がおかしいというのは誰が見ても明らかであり、そしてこの状況から見ても麗華が妹に何か吹き込んだのは明らかである。
しかも俺が妹から『変態』と言われてしまうくらいの何かを、俺の目の前で美味しそうにプリンを食べている麗華が言ったのは間違いがない。
「なぁ麗華……ちょっと良いか?」
「何? ご主人様」
「俺がコンビニへ行っていた間に妹に何を言った?」
「あぁ、それなら私とご主人様との馴れ初めを教えてあげたわよ? それはもう馴れ初めだけではなく普段どのようなプレイをしているかという事まで詳しく教えてあげたのだけれども、それがどうかしたのかしら?」
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