第27話 首輪とリード

 何だろうか、今無性に麗華とかいうエロ親父を一発しばきたいのだがここはグッと堪える。


 学校ではあんなに凛々しく知能も高めの受け答えをしているのに、なぜか目の前の麗華はどうも知能が低いきがする。 


 気のせいだと思いたいのだが、学校での知的さの八割がエロと性癖へと変化しているとしか思えに変わりように、一言で言うとドン引きである。


「いや、そんな今時のおじさんも言わないようなド直球の下ネタを言われても反応に困るのだが? あと、流石に下に母親と妹がいるにも関わらずそういう行為はこの家での俺の人権は間違いなく無くなるから絶対にしないからな?」


 喋らず動かなければと思うのだが、口を開けば下ネタ、動けば抱きついてきたり首輪を渡そうとしてきたりするのでどうにかして欲しい。


 これではもし俺が失恋しておらずまだ好きな異性もいない状態だったとしても恋に発展するかどうかも怪しいレベルである。


「あら残念ね。 では祐也様が突っ込んでくれないのならここの首輪を私の首につけてリードも装着する事を選ぶってことね?」

「なんでその二択しか選べない状況なんですかね? どちらも嫌なんだが?」


 そして俺が両方を断ると、まるで叱られた犬のようにしょんぼりするではないか。


 そんな表情を見てしまうと、どうしても甘くなってしまう事に最近気づき始めたので気をつけなければと思う。 次からは気をつけよう・


「そうですか……」

「分かったよ。 首輪とリードだけだぞ?」

「ゆ、裕也様、大好きっ!! ささ、早く私の首にその首輪をつけてちょうだいっ!」


 外でならば流石に断ったかもしれないが、ここは自分の家で自分の部屋の中であるのだ。

 

 ここでならば俺が麗華に首輪をつけようがリードをつけようが誰にも見られる事はないだろう。


 ほんの少しの羞恥心や後ろめたい感情を抑えるだけで、麗華の俺にしか見せない満面な笑顔が観れるのならばそれくらい安いものだろう。


 そう思うことで自己暗示をかけながら俺は麗華の首へと明らかに使い古されて馴染んでいる首輪を麗華の首につけると、その首輪にリードを装着する。


 すると、麗華の顔は高揚していき、トロンと目がとろけ始めるではないか。


「ま、まさかこんなに早くご主人様自ら私に首輪をつけてくださる時が来るなんて……私はなんて幸せ者なのでしょう……」

「まぁ喜んでくれたのならば良かったよ」

「はいっもう大満足ですっ! そ、それでご主人様……少しお願い事があるわね。 もし時間があればこの部屋をくるっと一周してもらえないかしら? もちろんそのリードを手に持った状態でっ」

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