第20話 流石に舐めるのはダメ

 そして麗華は俺の身体に自身の体を擦り付けてくるではないか。


 まるで俺は麗華のものであると証明する為に必死に自分の匂いをつけているように思える。 いや、実際にそうなのかもしれない。


 そう思うえるほどには麗華は全身を使って俺に自身の身体を擦り付けてくるわけで、そしてそれは当然麗華の大きな二つの果実が俺の胸板で変幻自在に形を変え、その柔らかさを主張してくるという訳でもある。


 この状況、絶世の美女が発情して自分の身体を全身を使って擦り付けてくるという状況になったら間違いなくほとんどの男性の理性など一瞬で吹き飛び、何の躊躇いもなく一線を超えてしまうであろう。


 そして俺も麗華の性癖を知ってない状態であれば普通にこの雰囲気に流されてしまっていた自信がある。


 それ程までにやばい状況であり、麗華の性癖を知っているからといって全く何も感じないというわけでもなく、むしろぎりぎり理性を保っている事ができている程度である。


「はぁはぁ、ご主人様……はぁはぁっ……れろ……」

「ひうっ!? こらっ!! やめなさいっ!!  流石に舐めるのはダメだってっ!!」


 そして俺は頭の中で全く関係ない事を思い出しながら何とかこの状況を耐え抜こうとしていたその時、麗華が俺の首筋を急に舐め始めてくるではないか。


 流石にこればかりは俺もこのまま耐え続けることができない、それこそ親の顔を思い出して一気にテンションを下げる荒技を使ったとしても無理なくらいの攻撃であった為、俺は思わず麗華の両肩を掴んで引き離す。


「ご、御免なさい……ちょっと自分を見失いすぎたみたいだわ……」

「……いや、俺の方こそこうなる可能性があるのは少し考えればわかる事にも関わらず初めに忠告し忘れていた。 すまん」


 そして麗華自身も自分の行動が行きすぎていたと思ったのかただでさえ真っ赤になっている顔をさらに真っ赤にさせながら謝ってくる。


 生まれてきて今の今まで我慢してきた事が、いきなり我慢しなくても良いと言われたようなものなので麗華のタガが外れてしまったのであろう。


 そしてそうなる兆候は今まで出ていた、というか今思えば明らかにタガが外れるであろうという行動しかしてこなかったので麗華だけにこの責任を被せるのは俺の良心の呵責が違うとうるさいので、俺からも一応謝罪をすると、麗華は俺に引かれてしまったとか思っていたのであろう。 動揺していた表情から一気にホッとした表情へと変化するのが見てわかる。


「じゃ、じゃぁ……舐めても良いかしらっ!?」

「いや、何でそうなるっ!? 舐めるのはダメだぞっ!!」


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