第3話

家にあたしいる時に、小学生の弟の友達、何人か遊びに来たら、

「こんにちは~」

「いらっしゃい~」

って、最初、あいさつしてるうちは、みんな、あたしのこと、普通に、本当に女の子だと思ってるみたい。

弟の部屋で、弟と友達とで遊んでる間に、あたしのことも、たぶん何か話をしてるみたいで、帰る時になって、あたしのことを見ると、

「きゃあああ」

って言いながら、みんな逃げていっちゃうけど、何回か遊びに来てるうちに、

「こんにちは~」

とか

「さようなら~」

とか、普通に、あいさつするようになっていっている。

あたしのことも、女の子みたいなんだってことを、わかってくれるようになってきたみたいで嬉しい。良かった。


ある日曜日に、キッチンテーブルで、あたしは、マンガを描いていて、お母さんとお父さんに、

「何、描いてるの~?」

って聞かれて、栗の妖精みたいなキャラクターを描いていたから、

「クリランだよ~」

って言ったら、

お母さんとお父さん、顔を見合わせて、

「クリちゃん~?!」

って、2人で、めっちゃテンション上がってた。

「クリちゃん描いてるの~?!」

って、2人で、顔を見合わせて、めっちゃ嬉しそうに、きゃあきゃあ言ってた。

あたしは、そういう、2人を見て、

「いいなあ~、めっちゃ仲良しで~」

って思った。

「2人とも、クリちゃんのこと、めっちゃ好きそうだなあ~、いいなあ~」

って思った。

「日曜日だから、2人で仲良く、クリちゃんで遊んでたの、バレバレだよ~」

って思った。

「お母さんのクリちゃんって、きっと2人とも好きなんだろうなあ~、いいなあ~」

って、本当に思ってしまって、仲の良い2人のこと、めっちゃ羨ましかった。

特に、お父さん、めっちゃ

「クリちゃん、クリちゃん!」

って言いながら、きゃあきゃあ騒いでいるから、お母さん、めっちゃ赤くなって照れていて可愛いかった。そんなお母さんのことを、お父さんも、めっちゃ可愛いみたいだった。

「まあ、2人の好きにしてください!」って思った。

日曜日だったから、昨日の夜、お母さんのクリちゃんで、2人とも楽しんだんだろうなあ~って思った。「いいなあ~、クリちゃん!」って、あたしまで思ってしまった。


そう言えば、日曜日の朝、2人の部屋の横を通った時、ドアが開いていたから、何気なくチラッと見たら、お母さんの横から、お父さん乗っかってて、お母さんのえっちなおっぱい、お父さんに、優しく、ツンツン触られているところだった。

お母さんと目が合った時、お母さん、フフフって、あたしに笑いかけてたから、

「まあ、2人仲良く、えっちなことしてて、いいことですね~」

って思いながら、通りすぎた。

お母さんも、

「いいでしょ~」

って、あたしに言ってるみたいな感じだった。


そんな、日曜日の昼間には、2人とも、クリちゃんって言葉にも、めっちゃ敏感に反応するんだなあ~って感じだった。クリちゃんも敏感なのかなあ~って、まだよく知らないあたしは思った。まだ、クリちゃんっていう言葉しか知らなかった。クリちゃんっていうのは、お母さんのなんだろうなあ~っていうことは、なんとなく、感じていたけども。

あたしも、クリちゃん、ほしい~って思った。クリちゃんで、いい~って思った。

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