小説的漫画作品。

 正直言って、小説としての出来を問われればあまり褒められた作品ではなかった。細部の表現が欠けているからだ。
 しかし、それを評価基準に加えたとしても余りある程の抽象表現力。幾度となく、数文字の文章が、私に驚きと興奮を提供してくれた。
 また、「読者を飽きさせない」という点に関して、こだわりを感じさせられた。これは悪く言えば、表現を削ぎ落とし過ぎているとも言えるが、肝心な所で妙に引き込まれる表現をしてくれる所がまた私のツボを刺してきていた。
 ただやはり、細部の表現が為されていない事が悔やまれる。大抵、この手の作品は細部の表現が為されているからだ。ただ、小説の新たな道として、この様な作品があっても良いのかもしれない等と、戯言を述べてみたくもなってしまった。
 今回の☆3は、今後に期待の意と私の個人的な贔屓でそれぞれ☆1つずつ加えさせて貰った。

 これからもKarinさんには頑張って頂きたい。


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