第22話魔法で無双

「よくも僕の愛しいリタとクリスをいじめてくれましたね、ここからずっと僕のターン!」


「先ずはクリスの分!」


『霰弾の、赤い泡沫が、ひもすがら、青空の果で、鳴っている時、その霰弾を嘲笑っている、王の近くで、軍隊は、みるみるうちに崩れてゆく』


 無数の魔力の散弾がモンスターたちを撃ち抜いた。


「次はリタの分!」


『幾時代かがありました、茶色い戦争ありました、幾時代かがありまして、冬は疾風吹きました、幾時代かがありまして、今夜此処での怪物退治、今夜此処でのモンスター退治、ゆあーん、ゆよーん、ゆやゆよん』


 無数の魔力の刃がモンスターたちをを切り刻む。


「ファースト、魔法を使えるようになったんだな、凄いぞ!頼むこの状況を打破出来るのはお前しかおらん!」


「パパすっごーい!みんなやっつけちゃえ〜!」


 ***


「おやァなんだか1部で我が軍が押し返してるみたいですがァなにごと?モモは遠視の魔法が使えましたよねェ見てくれませんかァ」


「あら〜お易い御用かしら〜どれどれ、あれは!ファースト君!何やら魔法を使ってるご様子、モンスターたちが蹂躙されているかしら〜」


「おや〜ファースト君、魔法を覚えて帰ってきてくれたのかな〜彼ならこの場を何とかしてくれるかな〜」


 ***


「リタ!状況の説明をお願いします、それぞれのモンスターは群れで行動するにしても、種族の垣根を越えてこんなにも沢山の種類、数のモンスターが攻めてくるのは何か理由があるとしか思えません!」


「それがいきなりだったのでまだ何も掴めてないのだが、確かに何か理由がありそうだな、それにこの多種類、多数のモンスターを操っている者がどこかにいるはずだ」


「当然そう考えられますね、うわっあれはドラゴン?ドラゴンまでいるのかリタ、クリス離れていてください!」


『ヴォルフガングブリッジフォーリンダウン!』


 もの凄い重力波がドラゴンを押しつぶす。


 モンスターの中でも最強クラスのドラゴンが倒された事で、敵に一瞬動揺が走った。


「ドラゴンがやられるとは、これヤバいよヤバいよゴブ」


「ヤバいけどあっしらはあのお方の命令には逆らえないでホブゴブよ」


「数で押すんだオークみんなでやれば怖くない……はずオーク」


 がそこは知能の低いモンスター、それほど気にもせずに襲いかかってくる。


「モンスターたちの群れの奥からとてつもない強大な魔力を感じます、が先ずは雑魚どもを蹴散らします!リタ、兵士たちに避難誘導をお願いします、おっきな魔法でモンスターたちを殲滅します!」


「解ったファースト!少し時間をくれ!」


「僕はもう少し時間を稼ぎますか」


『落ちた卵のように砕け散れ!砕け散った卵はもう誰にも元に戻せはしない!』


 モンスターたちが破裂していく。


 それにしてもモンスターの数が多い、いくら倒してもキリがない、リタはまだですかね。


「ファースト!待たせたな兵士たちの避難は完了だ」


「かんりょ〜にゃははははは」


「クリスは神聖結界を張ってください、そしてリタとその中で少し待っていてくださいね、ではいきます」


『ドラゴンのブレスにもマケズ、巨人族の剛腕にもマケズ、エデイーの暗黒魔法にもマケズ、聖職者の神聖魔法にもマケズ、西に騎兵隊あらば行って駆逐し、東に重歩兵隊あらば行って殲滅し、北に弓兵隊あらば行って壊滅し、南に遊撃隊あらば行って蹂躙する、我と敵対するはそういう事と思い知れ!』


 巨大な雨雲が空を埋めつくし、モンスターたちを目掛けて、億のいかずちが落ちてくる、正しく蹂躙、駆逐、殲滅、壊滅であった。


「雑魚はあらかた片付いたかな?そして奥に居ますねおそらくこの侵攻の首謀者と思われる、強い魔力を持った者が、ちょっと行ってきますね、ぱぱっと片付けて来ますのでのんびりしていてください」


「ドラゴンや高位アンデッドや巨人族もいたのにそれを雑魚とは……言うもんだなファースト、だが油断はするなこの数、種類のモンスターを操っていた者だ、ただ者ではないぞ!」


「そうですね、油断はせずに本気で全力で、消滅してもらって来ます」


「よしっ行ってこい!」


「パパがんばれ〜!」


 さあいよいよ決戦だ!

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