第21話侵攻
僕は近くの山に向かって魔法を試していたが、キテラ様にお叱りを受けた。
「ええいお主の魔法は強力過ぎる、もう少し離れた山に使うのじゃ!」
遠くの山を狙って魔法を使ってみて、僕のタガが外れた!いくつかこれはと思える魔法を覚えた。
「なっ何と言うことじゃあの大きな山が吹っ飛んだ、いやっ消滅したじゃと!」
そして最後に大魔法とも言える物も……
「お主……今のは……最後のは危険過ぎる!やたら滅多ら使うでないのじゃぞ」
「了解しました!キテラ様、おかげでだいぶ魔法を使いこなせるようになった気がします」
「お主のはおもに攻撃魔法だけじゃがな、本来魔法とはそれだけではないんじゃが、まあ良いじゃろう」
その時、僕の感覚が何かを捕えた。
リタにリタとクリス、そして王都に何かが起こってる、直ぐに戻らなければ……
「キテラ様!僕はヴォルフガング王都に急いで戻らなければならなくなりました、修行をつけていただきありがとうございました、それでは……」
「待て待て、急いでいるならワシが力をかしてやるのじゃ」
そう言うとキテラ様は懐からロープを取り出し空高くに投げた、空のどこに引っ掛かったというのか、ロープは真っ直ぐ空高く空中に浮いていた。
「このロープを登っていけばヴォルフガング王都へ直ぐにつけるのじゃ!」
「これは上まで登ると五体バラバラになって落ちてくるやつじゃ……」
「ワシの魔法をその辺の奇術と一緒にするではないのじゃ!」
僕はロープを急いで登り始めた、待っててくださいねリタ、クリス、みんな。
***
ヴォルフガング王都
「キャー!モンスターよ!食べられたあと殺されて犯されるんだわ!」
「ウヒヒヒヒヒヒ女だオーク殺して犯したりするオーク何か順番おかしくね?オーク、まあいいやとりあえずいただきまオーク……あれっ地面が逆さまになって自分の体が見える、体に首がないオークっ……」
オークの首が飛び、そこから緑色の血が吹き出す。
「そこのお美しい女性、我々聖騎士団が来たからには安心めされよ」
「騎士様……ありがとうございま……ギャーっ!うしろ、うしろ!」
騎士が振り向くと、そこにはオークの大軍が、いやっオークだけではない、ゴブリン、レイス、オーガその他数え切れない程の無数のモンスターが……
「なっなんだこれは!」
「あ、あ、あ、あ、あ」
「くっ聖騎士団、各員女性を守りつつ退避だ!1人でも王都へたどり着くんだ、そしてヴァレンティン様に報告を!」
***
「なんだ!このモンスターの大群は!数も種類も桁違いだ、モンスターの大博覧会でも始まったか!」
「ヴァレンティン兄様!呑気な事を言っている場合ではございません、指揮を!」
「リタか、そうだな絶望的な状況だが、我々に諦めると云う選択肢などは有り得ないのだから」
「早馬を出せ!他国への援軍要請!ヴォルフガング軍を王都に集結させろ!」
「神聖魔法が使える者はスケルトンやグールの処理を!」
「一般兵はゴブリンやオークに当たれ!」
「オーガなどの物理攻撃の効きにくいモンスターには魔法部隊!」
「重歩兵隊は魔法部隊を守れ!」
「学徒動員!ヴェツラー学園戦士科、魔法学科の生徒は、正規兵の後ろからでも良いから戦いに参加しろ!」
「ヴァレンティン兄様!学徒動員までなされるのですか!それはあまりにも……」
「リタ!今はそういう状況であるのだ解ってくれ」
「くっ!少しでも被害を減らすためにも、私が頑張ります、では!」
「旋風槍!雑魚どもは束になってかかってくるがよい!」
「マッハパーンチ!にゃはははクリスつっよ〜い」
「なっ!クリスお前は後ろに下がってなさい!」
「がくとどーいんだしクリス強いし、ママを守るってパパと約束したし大丈ブイ!」
「そうか無理はするな!そして私から離れるなよ!それにしても数が多い、多すぎる倒してもキリがない、しまった!オーガがこちらまで!」
「……聖なる神よ我らを守る加護をここに具現化せん神聖結界!」
「おおクリス!結界魔法かしかし守っているだけでは、この状況はどうにもならん、もし……もしファーストがここに居てくれたら何とかしてくれていたのだろうか」
「パパは来てくれるよ必ず!それまではクリスがママを守るから!」
***
僕はロープを登って空まで辿り着いたが……ロープが途切れていた、と思ったらロープが消えて僕は地面に落ちていく。
「うわぁぁぁ!」
だんだん地上の様子が見えてきた、沢山のモンスター、とそれに抗う少しの兵士たち……そしてリタとクリスが見えてきた、モンスターに囲まれている、僕は落ちながら空中で呪文、いやっ詩の詠唱をする。
「かのコマドリを殺害したのは我に在らん!」
無数の光の矢がモンスターたちを撃ち抜いた!
「なっこの魔法は!」
「リタ!クリス!上です間に合ったようで良かった」
「ファースト!」
「パパ!」
「さあ僕の愛しいリタとクリスをいじめたヤツらにお仕置きを開始します!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます