第32話

「まさかまだあの部屋を使ってる…なんて事は無いですよね?」


「今は使ってない…」


「あの部屋を一緒に使った方はどなたですか!?」


「グッ…サーラ、ルルべ、モーリー、ルフレシア、ユリーカ…」


と関係を持った女性の名前をあげていく。


「ルフレシア様!?あのお手紙の方ですね!」


「手紙…ああ!しまった、すっかりと忘れていた…後できちんと始末をしけなければと…」


フレッドは自分の失態に頭を押さえた。


「なんで早く関係を切らなかったんですか!?いつもなら上手くやっているでしょうに!!」


シドに怒鳴られる。


「お前が連日大量の仕事を持ってきたからだろ!それ以外に何かする暇なんて無かったぞ!」


「ああ、それは…すみません。ヘラヘラする王子がムカついたのでつい…」


シドの言葉にフレッドは殺意を覚える。


「お前のあの仕事のせいでロレッタとの時間がどれだけ潰されたと思ってるんだ…」


「おふたり共!いい加減になさい!」


バシッ!バシッ!


二人の言い争いをオロオロと見つめる兵士達の代わりにエミリーが二人にビンタする!


「今はそれよりもロレッタ様の事です!王子その場所はどこですか!?」


「そうだな、すまない。目が覚めた…こっちだ!」


王子が先導を切って走り出す!


「数名ルフレシア様を拘束してください!どこかに逃亡など絶対にさせないで下さいよ…」


「「ハッ!」」


兵士達は分散すると王子の後に続くものとルフレシア探索とに別れた!


「ロレッタ…無事でいてくれ…」


フレッドは草木に顔が傷付くのにも構わずに生垣の間を最短距離で向かった!





✱✱✱✱




「ロレッタ様、我慢は良くないですよ…」


その頃ロレッタを体を男にゆっくりと触られていた…


服の上からだが、腕や足…腰や背中を刺激するように撫でられる。


ただでさえお茶のせいで敏感になった体が触られる度に疼いた。


「あっ!…やめ…てぇ…」


ロレッタは目を潤ませて男性を見上げた…


ゴクリ…


男はロレッタの声や反応にゴクリと唾を飲んだ。


決してタイプでは無かったはずのロレッタだが…その反応があまりに可愛く、色気を帯びてきてお茶を飲んでない自分まで熱くなってきた。


「ほら…我慢しないで早く言え…抱いてくれと…気持ちよくしてやるよ…」


耳元で触れるか触れないかの場所で囁くと


「んっ…」


我慢するような息が漏れた。


その声に、その我慢する仕草に次第に下半身が熱くなる。


早く「はい」と言って了承しろ…


男は更に敏感な場所を愛撫する。

スカートが少しめくれて美しい足がチラッと見えた…直接肌に触るのは避けていたがたまらずにそっとその脚を触った。


「はぁぁああっ…」


すると今まで抑えていたのか大きな喘ぎ声があがる。


「クッ…」


その声に男も自分の理性を抑えるのに精一杯だった。


やばい…このままでは自分から手を出しそうになる…


ルフレシア様曰くロレッタから抱きたいと言ってから手を出すようにと強く言われていた。


チラッとロレッタを見れば息も荒く悶えている…


気持ちよくしてしまえばわかるまい…


男は我慢するのをやめてロレッタに覆いかぶさった。

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