日常

柚里光

どんでん返し(ぴったり400字)【一話完結】

おかしい。

田中のおばさんも、片口のおじちゃんも、母さん父さん、妹まで。


いつも通り学校に行ってバイトをして、家に帰り夕食を作る。

そして、性格が悪いある意味お似合いの両親と

世話をしているのに感謝の一言も言わない病弱な妹とご飯を食べて、他の雑務をこなして就寝。

夜になると寝る前に父さんがやってきて無抵抗なオレに「ボクシング」をしてくる。


そのまま眠ってしまい朝が来たらいつも両親のケンカで目が覚める。



それがオレの「普通」だったのに。

今日は普通じゃない。いつもオレのことをかわいそうだと笑う、ウザイ田中さんと、片口さんがうちのソファーで寝ていて、父さんと母さん、そして妹はまだベットで寝ていて起きる気配がない。


素晴らしい朝だ!


こんな日は何か良い事があるに違いない。

もう朝の七時半だ。さて朝食はなににしようと思っていると、外でパトカーの音が鳴る。

いい気分が台無しだ。

玄関の前から


「出てこい」


と警察の声が聞こえた。

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日常 柚里光 @YuzatoHikaru

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