第65話【指定封印/閲覧不可】最終話:ゲームオーバー:
粉々になった橋の瓦礫が轟々と激しく流れる川に飲み込まれ消えていく。
もちろん、その中にはこの破壊の惨劇を生み出した衝撃をマトモに食らった少年の肉体も含まれている。
一瞬だけ紅く染まった川の水は、すでに流れてしまっていた。
橋を破壊した『聖剣士』の技の威力。
そして、破壊された少年のことを笑う声が、周囲に響く。
そんな笑い声を危機ながら、ため息を吐く小さな本がいた。
「やれやれだよ」
小説投稿22日目
累計PV:1402PV 残りPV:402PV
主が残した記録を見て、小さな本は肩を落とす。
「負けたようね」
そんな小さな本のところへ、小さな本よりも一回り大きな本がやってきた。
「英雄……例えば、桃太郎は使えなかったの?」
「PVが足りなかった。もう少しPVがあれば、こうはならなかっただろう」
「桃太郎の犬とかは?」
「それなら……呼ぶことは出来ただろうね」
小さな本の返答に、少し大きな小さい本が跳ねる。
「本当に!? じゃあ呼び出して!早く」
「君が犬を見たいだけじゃないか?」
「そんなことはない。ただ、柴犬わんわん、もふもふというだけよ」
「見たいではなくて触りたいのか。どちらにしろ、無理だよ」
「そう。残念。それで、どうするの?」
小さな本は、少し大きな小さい本に告げる。
「最終話。ゲームオーバ-。それで、少しはPVが増えるだろうか?」
小さな本に、少し大きな小さい本は返答する。
「多少は。でも、もう手遅れじゃない?」
「それもそうだね。最終回が決まって応援しても、もう遅い。そんなこと、某週刊少年誌を呼んでいる者ならばわかるはずなのに」
「飛び跳ねるやつね」
「飛び跳ねるやつだ。最近は+もあってね……」
小さな本と、少し大きな小さな本の雑談は続いた。
この話は誰も聞いていない話。
誰も、読んではいけない話。
なのだよ。
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