第13話 色々変わる日々
真凛の停学もあけ、体育祭練習も始まった。
「皆、ごめんなさい! 心を入れ替えて、体育祭も頑張ります……!」
と謝る真凛にパチパチパチと拍手が起こる。
「真凛! 一緒に頑張ろうね」
と暗躍者の真玲さん。真玲がクラスメイトに色々説明したりしていたのと、素直な謝罪もあり、受け入れられたのだろう。本当に良かった。
なんやかんやで俺らのグループは大きくなった。ハイスペックメンツの4人に、太や桜。てかこれもう最強やん。どうなってるの?
「えっ、征四郎野球部辞めたの?」
まぁ、真凛も驚くよな。
「ごめんな、真凛。一緒に部活入ってくれたのに」
「まぁしょうがないか……野球部のマネは責任もって続けるよ」
真凛もあの1件があってから成長したように見える。
「真凛が大人だ……!」
「うるさい。ほら、真玲も練習するよ」
真凛と真玲も本当の親友になったみたいだ。
男女別の練習時間。
「うっ、また増えてるでござる」
ごめんな、太。いつのまにか大人数になってしまった。
「大丈夫だって太。皆話したらいい人やし」
話しかける勇気が大事なんだなと勉強になった。
「俺も太って呼んでいいか? 気軽にそっちも征四郎って呼んでくれ」
「おっすでござる」
この2人も真玲と真凛みたいに親友になったりしてな。
「てか、涼は何に出るんだ?」
「えーと俺は、玉入れと大縄、あと生徒会種目と全員出る大リレーだな。征四郎は?」
「俺は、ハリケーンとリレー系全部だな」
流石超人……
「拙者は大リレーと玉入れだけでござる。融通してもらったでござる」
「まぁ、いいでしょ。適材適所だし、征四郎みたいなやつに任せておけばいいのよ」
「おう、任せておけ」
ここで、俺は気になってたことを質問する。
「そういや結局、生徒会種目に俺と真玲が出ることになったけど悪かったな。征四郎って真玲のこと好きだろ?」
「えっ、バレた?」
「いやバレるでしょ。真玲は気づいてなかったけど、傍から見たらわかりやすかったし」
めっちゃ気になる素振り見せてたし。
「参ったな……涼は真玲のこと好きじゃないのか?」
「まだ仲良くなったばっかだし、そんなのないって。相棒ってだけ」
やっぱり傍から見たらカップルに見えるのだろうか。
「なら、遠慮なしにいかせてもらうぜ」
とかっこいい決め台詞を残し、リレーの練習に向かっていった。
「涼殿、本当に何も思ってないでござる?」
「本当だって。それに征四郎のほうがお似合いっしょ?」
神絵師と神作家だし。
「じゃあ他に本命がいる感じでござるか?」
「まだあったばかりだし、そんなのないって」
あって1カ月もたってないし。
「まぁ、それはそうでござるが……涼殿はしっかり考えていった方がいいと思うでござる」
「まぁ、頭に入れておくよ」
自分がモテるとは思えないから必要な気もするが。
それから、俺と太は玉入れの練習をしたりして過ごした。征四郎や真凛、真玲はリレーの練習を熱心に行っていた。
そのリレーの練習風景を見て、少しもやっとしたのは何だろう。
俺ら隠れオタク達が青春します 向井 夢士(むかい ゆめと) @takushi710
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