にゃ王様、魔障石Ⅱ。

それを回収した二人は家へと帰った。

命の部屋のローテーブルの上に厳重に密閉されたガラス瓶が置かれた。中には勿論、先程回収した石_魔障石_が入っている。


「それでこれって何?ドラは知ってるんだよね?」

『あぁ、我のいた世界にあったものだにゃ』

「たしか…魔障石、だっけ?」

『そうだ。それは魔障石と呼ばれ世界に災いを振り撒く魔石だ』

「災いを振り撒く?」

『うーむ…』


ここで私が説明しよう!

久々のこのコーナー。それでは行きましょうはい、せーの!


「「魔石ってなぁーにー?」」


魔石とは世界に漂う魔力が固まり結晶化したもの。または力の強い魔物の中に稀に発生する結晶のことをさす。

魔王様はお持ちかって?

ハハハッ!そんなものわざわざ言うまでもないだろう‼︎

あちらの世界では魔石の魔力を取り出し様々なものに活用している。それらは魔道具と呼ばれ現在では一般にも広く普及している!

結論、魔石はちょーすごいエネルギーの塊。


『まぁ、魔石は魔力の塊だと思えばいいにゃ。魔障石はその中の一つに分類されるがかなり特殊なものだ』

「特殊?」

『通常魔石はそのまま置いておいてもそこまで害にはならん。しかしこれは澱みを生み出す」

「んー?えーっと、その澱みが災いになるのか?」

『澱みはあらゆるものを蝕む。土地を汚染し生物を狂わせる』

「え、相当やばいじゃん」

『魔障石は凡ゆる負の結晶体。ゴミ箱に入りきらず溢れ落ちたゴミのようなもの。害はあっても利があることなどないだろう』

「……ここにあるのってヤバいかな?」

『いや、それは大丈夫だ。その瓶には封印をかけておいたからにゃ』

「えっ⁈そんなことできんの!」

『まぁ我に掛かれば簡単なことよ』

「すげぇ!」


そう言って目を輝かせる命。先ほどまでの張り詰めた空気は霧散していった。


『って!命何してるにゃ⁈』

「いってぇ、だって封印ってどんなのかなって気になって」

『馬鹿なのか⁈無用意に触るでない!』


魔王様の本気の猫パンチも仕方ない。封印されていて安全になったからとはいえ瓶を突いていた命が悪い。

はぁ、と息を吐き力を抜いた魔王様は『我は疲れた。寝る』と言いベットに飛び乗った。

苦笑いしながら命もいつのまにか硬くなっていた身体を伸ばす。

その時、ポツリと呟いた。


「あれ?でもこれってどこかで見たことあるような……」



♢♢♢次回予告♢♢♢

命さん⁈封印が施されてるからって何してんの?危険物だよ?

それに見たことあるってどゆこと?

ところで、ホッとするとお腹空きますよね。


next:にゃ王様、ご飯。

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