付添人さんについて知りたいです。

「今更ですけど、付添人さんってなんで、自殺付添人という仕事を始めたんですか?」

 そんなことを唐突に彼女は聞いてきた。

「そのことについては、なにも、話したくない。もう僕は、自殺付添人をしていない。だから、もう、その時の記憶は、思い出したくないんだ」


「お願いします。話してください。私、付添人さんについて、何も知らないのは、嫌なんです」どうやら彼女は、どうしても、僕が、あの仕事を始めたきっかけを知りたいようだった。

彼女の真剣な眼差しが、そう感じさせた。


「きっかけはさ。4年前、高校3年の夏だった...」

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