第17話 正々堂々と!

「どうせ二人になって俺をドキッとさせるんだろ! その手口はきかねえぜ!」

「ふぅ~ん。他の子でやられ慣れちゃったか…(志那しな)」

「そうだ! お前ら全員ビジュアル良いからな。」

「でも、これはないんじゃない? 岩場でよかったぁ…(志那)」

「いわば…?」


ドンッ!


こっこれは逆壁ドン⁉


「壁があるからこその壁ドンだよ? そこまで身長の差も無いからね(志那)」

「8cmもあるだろ…(斗真…176cm 志那…168cm)」


8cmあってもかっこいいのはなんでだよ…!


「あのねぇ斗真とうま…私は…170㎝になってるのー‼ (志那)」

「はぁぁぁぁ⁉ そんなの気付くかぁ!」

「未来のお嫁さんなんだから覚えておいて! (志那)」

「勝手に決めつけんな!」

「決めつけじゃないよ? これからどんどん私を好きになるから! (志那)」

「っ!」


かぁいいい(可愛い)! って何思ってんだ! 俺! しっかりしろ!


バッシーん!


「ちょ! 斗真⁉ いきなり自分ビンタして何やってんの…? (志那)」

「何でもない。ダイジョウブだ。」

「大丈夫じゃなさそう…ハァ。ちょっと見してみ? (志那)」

「⁉」

「ん~ちょっと顔赤いね~(志那)」


はっ⁉ か、顔ちっか!


「ちょっ近い!」

「あぁごめん…汗臭いよね。さっき走ったし…(志那)」

「べつにそうじゃなくてなぁ…えっと…」

「さては…私と顔が近くなってドキドキしちゃうんだな! (志那)」

「ちっがう!」


図星。


「ほうほうそうかぁ。これで大丈夫だね。(志那)」

「大丈夫?」

「うん。斗真の顔と、私が斗真に意識されてるって分かったこと(志那)」

「だからそれはちがっ」

「だって正々堂々とやれるんだもん(志那)」

「意識してるから…」


意識してなかったらどんな手でも使うのか⁉ いや…こいつならあり得る…‼


「イシキシテマス。」

「良かった! (志那)」


斗真は考えるのをやめた


「斗真! 志那ちゃん! 大変だよ! 寝床が! (綾菜あやな)」

「「寝床…?」」


5分前…


「こんなんどうやって入ったらいいの! (杏奈あんな)」

「あ、杏奈ちゃん落ち着いて! でも心菜ちゃんを出さないと…(綾菜)」


そう。大変なのは寝床。そしてなぜ大変なのか…それは心菜ここなが一人で爆睡して久しぶりに地ならしと言う名の寝相の悪さを発揮し、寝床をぶっ壊したからである


「中に心菜ちゃんが残ってるったってどうやって出したら⁉ (結芽ゆめ)」

「どうしたら…力が足りない! (花帆かほ)」

「斗真呼んでくる! 3人は他の人を! (綾菜)」


「と、言う事がありまして…寝床が壊れてしまいました…(綾菜)」

「どうするのよ。もう日が暮れるわよ? (桃香ももか)」

「心菜ちゃんは巨人なのですか⁉ (奈々なな)」

「確かに地ならし級だ…(環奈かんな)」

「そこまで強度もないしね…(志那)」

「お前ら木なんかで作って雨も防げねえよ」

「じゃあ斗真は何で作ったの? (花帆)」

「竹。」


そんなものがあったのか!


(私、「竹にしましょう」って言ったのに…{カスミ})


「だったら今日は斗真の寝床で寝よう! (志那)」


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