第10話 人でなし!

「あれ? 桃香ちゃん大丈夫なの? (結芽ゆめ)」

「ええ。もう大丈夫よ…(桃香ももか)」

「いえきっと大丈夫ではないですね…。顔も赤いですし体温も全体的に上昇しています…。それに心拍数が上がっています。(カスミ)」

「なんでそんなことわかるの⁉ (綾菜あやな)」

「カスミは危険物、看護、気象予報士、栄養士の免許を一通り持ってるの。

看護と栄養士はまだいろいろ残ってるけど習得中だっけ? 今医療系にもかかわってきてるよね。私よりも断然頭いいと思うわカスミは。(杏奈あんな)」

「べた褒めだし何でそこまで知ってんだよ…怖いわ…ストーカーか?」

「カスミお姉様はすごくいい人ですよ? 誕生日でも一番高価な物をくれたり、心のこもった手作りお菓子をくれたりするんです。誕生日でないときですらくれます! (カスミ)」

「それはシスコンだね…ってかクルーザー旅行より高価な物って何だ! (志那しな)」

「ていうか…斗真とうま、桃香ちゃんにも手を出したんじゃないの⁉ (心菜ここな)」

「もってカスミにも桃香にも出してねえよ!」

「うそ! 人でなし! 最低! (環奈かんな)」

「おい環奈お前何でそんな片言なんだよ。それにいつもの敬語口調はどこに行ったんだよ。俺は知ってるぞーお前が何かウソついてるときは片言になるって。」

「うそ! ついて! ない! (環奈)」

「その幼稚園児みたいなしゃべり方辞めろよ。恥ずいぞー!」

「うるさいですね! 斗真さんがカスなのはほんとじゃないでうか! (環奈)」

「うか? お前まだ間違えてんぞ」

奈々ななちゃんというより環奈ちゃんの方が天然かもね…(綾菜)」

「勝手に巻き込むなー! (奈々)」

「環奈ちゃん大丈夫ですよ。こいつがカスなのはみんな知ってるよ…(結芽)」

「カスじゃないわ! なぁ! カスミ、桃香!」

「「へ⁉ (カスミ、桃香)」」

「ほらほら二人も困ってるよーもう解散、解散! (志那)」

「志那ちゃんがはじめたんだけれど…(心菜ここな)」



「俺だけこっち⁉ めちゃめちゃ離れてない⁉」

「当たり前でしょ? かすみに手出すかもしれないし。(杏奈)」

「出さねぇよ!」

「は? 何それ、カスミには魅力がないって言う事⁉ (杏奈)」

「ハァ⁉ そうとは言ってねえだろ! 十分可愛いわ!」

「は? キモ…(杏奈)」


もう何言っても駄目じゃねえかよ…


「なぁ桃香…その…さっきの事本当なのか…?」

「何⁉ 今それ聞く? 自分で考えなさいよ! (桃香)」

「? 桃香ちゃーん行くよー? (志那)」

「いい⁉ 私は好きな人には嘘はつかないのよ! せいぜい私に夢中になる覚悟を作るぐらいしときなさいよ! (桃香)」


…っ! もうどうにでもなれです!


「もっ桃香さん! すみません初めから盗み聞きしてました! (環奈)」

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