無人島に漂流したら他10人が元カノで⁉

第7話 隠し事

「ねぇあんたさっきから調子おかしくないかしら（桃香（ももか））」

「ふぇ⁉」

「何きもい声出してんの？　（心菜（ここな））」

「なぁお前ら二人だけさっきから当たり強くない…？」

「カスミちゃんと二人きりになった後から変だから何かしてないか疑ってんの（心菜）」

「斗真（とうま）みたいなやつだったら何やってもおかしくないんですもの（桃香）」

「うわひっど。」

「で？　カスミに何かした？　何かしてるのならお父様に頼んで一生外に出得られないようにして、自殺まで追い込んでやる…！　（杏奈（あんな））」

…俺何もやってないんだけど？　カスミのさっきの告白？　のことは黙っていたほうが良いと判断したからなんだけど…

「なぁカスミ…」

「はっはい⁉　（カスミ）」

「やっぱりカスミちゃん怯えてるじゃん！　何かしたでしょ斗真！　（綾菜（あやな））」

「良いからお前らちょっと静かにしてくれ！　カスミちょっと話したいことがあるんだけど…。いいか？」

「いいわけな…！　（杏奈）」

「お姉様大丈夫です。もちろんです斗真さん。」

「お、おう…」

「その…さっきの…その…告白？　は内緒のほうが良いよな…」

「えっと…その…出来たらそうしてもらえると嬉しいです…。（カスミ）」

「その…何で俺なんかに告ったんだ？　なかったことにしたほうが良いか？」

「そっ！　そんな斗真さんはいい人です！　（カスミ）」

「へ？」

「斗真さんは内気な私を色とりどりな世界に連れて行ってくれました…。

実はこの漂流も私は偶然ではなくて、斗真さんを追いかけてトパーズ号に乗って大きな揺れの直後に心配になって、斗真さんの様子を見に行ったんです…」

「マジか…そんなことが…」

「ゴメンナサイ。気持ち悪いですよねこんな女…（カスミ）」

「そっそんなことない！　カスミは俺には勿体ぐらいいい子だし悪いことをしたと思ってるし…えっと、とにかくカスミはもっと自覚を持ったほうがいい！」

「自覚？　（カスミ）」

「カスミは何度も芸能会にスカウトされているぐらい可愛いし、会った勉強先のカフェの常連大体お前のことすいてたぞ⁉　老若男女問わずな！」

ヤバい、怒鳴る形になってないか？　ここで泣かれたらヤバイ…

その…さっきから向こうの殺気がすげぇ

「…くうっ くっくっ ううっ うっうっ（カスミ）」

「⁉　カスミ⁉　やっぱり怖かったか⁉　何で泣いて…！　そのすまん！」

「いえ…斗真さんみたいな良い人にそんな風に言って貰えて嬉しいです。それに斗真さんのことがまだ好きなのも追いかけてきてしまったことも、告白してしまったことも事実なので忘れないでほしいです。何なら意識してくださいね。（カスミ）」

ドキッ！　

いやいやドキッ！　って何だ⁉　…カスミの笑った顔久々に見たな…

ていうかアイツ結構奥手だな…なんていうか…笑顔一つで好きになってしまいそうな

優しいスマイル…って何考えてんだ⁉　俺！　

…カスミが俺を追いかけてきた…？

じゃあ、カスミは偶然じゃなかったのか…