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Z「『そして誰もいなくなった』について、ポアロ(名探偵)の不在のせいで怖い作品になっているといった分析がされていて、ほほうとなりました」
A「怖さに敏感ですね」
Z「言ってしまえば、名探偵は謎を解決する機能ですから。解決機能を取り除いたら、物語はどこへどう転がっていくのかわからない。確かに怖いですよ」
A「推敲作業がどこへ向かっているのかわからない、応募ができるのかわからないというのも恐怖なんですが……」
・・・・・・・・・・・・・・・
Z「肌が荒れてきまして、いよいよ〆切間際だな、と実感しております」
A「首の部分、イヤホンのコードが触れるところに特大の吹き出物ができるんでしたっけ」
Z「イヤホンも原因でしょうが、今はマスクの端でこすられているのが大きいのかと」
A「あと頭皮がかたくなるんでしたっけ」
Z「シャンプーすると指の皮がはげるんじゃないかと思うほどかたく感じます」
A「なら、ちゃっちゃと完成させて、とっとと応募して解放されたらどうすか」
Z「新人賞の応募原稿を“ちゃっちゃと”なんて他の応募者のかたに怒られますよ」
A「でももう、カクヨムで応募要項を満たしている作品、けっこうありますよね。あの人たちは今、吹き出物に悩まされていないのでは?」
Z「やつら絶対に今、新作を書いてもう一本応募しようと考えているとプレッシャーをかけています、はい」
A「やつらって。言い方に気を配りましょうよ」
Z「もうこの時期になれば、他の応募者は敵ですから。そりゃ同士であり、みんなで賞を盛り上げようという気持ちが底にあったうえで、自分を奮い立たせる燃料にするために“敵”という言葉が出てくるわけで……」
A「書いてくれればなんでもいいすよ。ってか複数作応募ってありなんでしたっけ」
Z「うっかりしたことは言えないです、今年の横溝賞はOKだったような」
A「そう言っておいて実は複数応募は失格で、有力な応募者を複数応募で失格に追い込もうとしていませんよね」
Z「その手があったか!」
A「〆切前と選考結果の発表後って、本当にゲスになりますよね。カクヨム応募の作品に低い評価をしまくるのとかマジでやめてくださいね。ひきますから」
Z「カクヨムさんって“いいね”の反対ってないですから。あったとしてもやらないですし。いや、ひどい作品ならばやるかもしれませんが」
A「カクヨムでいろいろ読むと、なかにはしんどい作品も……」
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