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Z「わざわざカッコつけて【商品】としているところに意図を感じますが」
A「売れるもの、と置き換えてもらってもいいでしょうね。新人賞って才能の発掘って側面はあると思うんですけど、これだけ不景気だともはや長い目で作家を育てるなんて悠長なことやってらんねぇよって感じもあると思うんす。一作で消えても売れればいい。そういう考えは出版社にはあるでしょ」
Z「シビアだなぁ。あ、でも、これはカットせず、公開します。そういう考え方をしている人もいるんですよってことを表に出しておくことは意味はあるでしょうし」
A「ちなみに景気が悪いってのは出版業界に限らないですよ」
Z「最終選考のコメントはそれなりにチェックしていますけど、確かに“荒削りだが可能性を感じる”とか“この人は書ける人だ。次にどんなものを書くかみてみたい”みたいな将来性に期待というか、今後、作家として成長していくことも含めて評価するみたいなことはあるにはあるかなぁ。出版社はもっとシビアってことですよね」
A「そうっす。最終選考で選考委員をやっている先生がたって売れている人たちですよね。デビュー後一応三作出しましたけど売れずにその後仕事の依頼がありませんって人は選考委員任されないですよね。そういう人は余裕があるというか視野が広いというか、末永く活躍できる作家を世に出そうと考えると思うんです。もちろん、出版社にもあるはずですよ、でなきゃ新人賞なんて面倒なことやらない」
Z「新人賞は面倒なことかぁ」
A「いや、だって正直、素人の原稿を読むのって大変ですよ、きっと。で、そういう原稿を読んでもらうのにもお金出しているんでしょ」
Z「耳が痛い。少しでもましな原稿に仕上げます、はい」
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