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Z「最初のジュラシック・パークの監督って、スピルバーグですよね。あの人って、ホラーの人というか、人の悪さというか、たちの悪いいたずらっ子の部分があるような気がするんです」

A「というか、もろ“ジョーズ”の人ですよ、もろ“激突!”の人ですよ」

Z「納得です。ホッケーマスクで血しぶきビシャー、首スポーン系でもなく、幽霊系でもないけれど怖いのが売りの監督なのか。恥ずかしげもなく死体とか血とかお化けとか出さない奥ゆかしい系とでも言うべきなのか。“ジョーズ”もサメが出るぞ出るぞでもたせていましたよね」

A「聞いた話ですが“ジョーズ”は低予算だったからサメバーン!ができなかったとか。それで成功したから、後年でもその手法を踏襲したのでは。もちろん、手癖とか作家性みたいなものなのかもしれませんけど」

Z「“激突!”のほうが先ですよね。だったら、作家性な気がしますけど。“ジョーズ”って何年前ですか。時代的にCGとかもないのか」

A「“E.T.”では特殊撮影的なことやってますからね。予算があれば、サメどーん!やりたかったのでは」

Z「“E.T.”もよく考えると怖いですよね。未知の地球外生命体と少年とのあいだに友情が成立したからいいけれど」

A「まさしく“未知との遭遇”もスピルバーグですよ」

Z「いろいろやってんなぁ。“プライベート・ライアン”もですよね? あれは戦争映画だから死体とか爆撃の表現は避けられないんでしょうけれど、観てキツかったですよ」

A「“インディ・ジョーンズ”でも敵がやられるときに悲惨な死に方していたりしていますからね、あれとか蟻とか」

Z「結構、残酷といえば残酷。“ジュラシック・パーク”でもはっきり見せないけれど、恐竜が喰っているな、とわかるシーンはありますしね。影とか音とか、目を背けているキャラクターとかで」

A「ウィキペディア情報ですけど、“グレムリン”シリーズもスピルバーグなんすね。監督でなく製作総指揮みたいですけど。あれもコミカルだけどグロイし怖い」

Z「はいはい、電子レンジとか階段をのぼる電動シートとか。意味わかんなかったら別にいいです」

A「プールポコポコとか。とにかく、いろいろな作品で怖がらせることは応用可能だと巨匠が実証していることがわかりましたね?」

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