44
Z「意義というとあれですね。ホラーの国の人にも、ミステリの国の人にも読んでもらえるんですよ」
A「そうですか、帯に“横溝賞史上最恐ホラー”って書かれたらミステリファンは手を伸ばさない気が。反対に“令和に新しい本格ミステリの書き手が現れた”みたいな推薦コメントがあったらホラー好きには引っかからないでしょう」
Z「去年も触れましたけど、どっちともとれる作品にすればいいんです」
A「ミステリとホラーの融合ってやつですか。確かに去年も言ったような。でも、難しいけれど、傑作が結構世に出ている気がします。作品名挙げないですけど、いくつかは思い浮かんでますよね。それ越えるか新しいアプローチしないと獲れないですよ」
Z「ホラーの経験値というか素養がないので、どうしてもミステリ側からしか語れないんですけど、怪奇現象としか思えないものが合理的に解決できました。それでも、不可解な部分が残りますというものが融合と言われているように思うんです」
A「ですね。だから、同じことやっても新しくはないですよ」
Z「やっぱり新人賞って新しいことやらないとダメなんでしょうねぇ」
A「だから、ほとんど触れてこなかったホラーでならば、触ってこなかった人ならではのなにか新しいもの、変なものが書けるんじゃないかって、余白のあるプロットで焚きつけているんですよ」
Z「細かいことを思いつかなかっただけでは?」
A「とんでもとんでも。なんでも解決しようとしないことですよ。そういう物語が好きなのはわかりますけど。自分の好きな話で賞を獲りたいってのはわかりますけど、それで獲れるかどうかは考えないと」
Z「獲れないと?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます