56・55

A「ということは進んでいないんですね、お原稿のほうは」

Z「一部の編集者さんは本当に“お”原稿というのは本当なんですかね、都市伝説なんですかね」

A「プロになって確かめたらいいじゃないですか。モチベーションが一つ増えましたね。ときに進捗は?」

Z「…………」

A「ちゃんと管理していますか? 進捗状況?」

Z「いつもはエクセルで管理表をつくるとか、ノートに手書きでとかやるんですが、今回はですね……」

A「やってないんすね」

Z「いや、○○賞のときに思ったんですよ。結構、綿密にスケジュール管理して、15分単位で何ページが目標で実際は何ページ書いて、みたいなのをやったんですけど、まぁ面倒で面倒で」

A「1時間単位でよくないですか」

Z「そうなんですよ。ずっと一時間単位でやっていたんですけど、それだと15分の隙間時間で書きにくくなって、なんやかんやと書かなくなってきたんです」

A「それはあかんすわ」

Z「そうなんです。せっかく起動時間ほぼゼロのポメラを持っているのに、隙間時間の3分とか5分を使わなくなってきたんです」

A「でも進捗管理はしてください。全体の進捗が何パーセントぐらいで、残り時間がどれくらいかは把握しておかないと。〆切間際まで書いて、ろくに推敲できずに終わりますよ」

Z「余裕のあるスケジュールってのもまた、よしあしなんですよね」

A「?」

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