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Z「ホラー味のなにかですね。そうか、異常な愛情は怖いんだ」

A「異常とか異形ですかね、キーワードにするなら」

Z「好きな作家を監禁する映画ありますよね。あれはホラー?」

A「よくできました。わかってきたみたいじゃないですか」

Z「そうか逃げられないことも怖いけれど、動機も怖いのか。あれ、監禁されている作家って自分がなんでひどい目に遭うかわかっているんでしたっけ」

A「どうだったっけな」

Z「そのレベルで偉そうに“わかってきたみたい”とはまたまた。でも、わかっているほうが怖いですよね」

A「最初からでなくて、ある段階でわかるほうがいいですよね」

Z「動機がわからないゾーンと、わかってからゾーンを二つ用意するんですね」

A「それは作品のなかの主人公が? 映画を観ている人が?」

Z「そうか、怖がらせる効果を考えるとそこもわけて計算しないといけないのか」

A「巻き込まれる被害者のわかる・わからないと、観客や読者のわかる・わからない」

Z「見ている人だけはピンチに気づいているけれど、登場人物は気付いていないというやり口はよくありますよね」

A「いちゃつくカップルとかね」

Z「自分たちだけの世界に入っちゃって周りが見えていないってことですか」

A「いや、ホラー映画あるあるの一つです。ジェイソン系の謎の人物にみんながやられていくタイプのホラーには、いちゃつくカップルがいがちで、カップルは序盤でやられちゃうんです」

Z「なんでもあるもんですね、あるあるって」

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