無限の彼方の僕へ
暗く澱んでのしかかっていた世の中が、
こんなにも光に満ち溢れ、アスファルトが熱い。
僕は知っていた、悪態をつく可愛らしさを。
僕は知っていた、笑顔の可愛らしさを。
僕は知っていた、想いの優しさを。
青々と茂る草に木々、恋を終え、愛を終え、
青い空を見上げじっとしている蝉の様。
僕は知っていたんだ、愛おしい想いを。
僕は願った、ずっと一緒にいたい。
僕は身勝手、独り善がり。
僕は閉じ込めた、儚い幸せの中に。
僕は閉じ込めた、繰り返される悲しみ中に。
何十回目かの僕、青猫は微笑んでいるかい。
何百回目かの僕、青猫は悲しんでいないか。
何千回目かの僕、青猫は愛おしいかい。
無限の彼方の僕、連れ出して。
刹那を共に、一瞬を共に、
限られた時を精一杯共の過ごして。
もし心が離れたら、悲しくても辛くても苦しくても、
顔だけは笑って見送って。