第2話

「シゲール!」

その、嵐の夜に生まれた子はシゲールと名付けられた。

しかし、彼の両親は彼を神の子としてではなく、あくまで普通の男の子として育てようと努めた。

そのせいか、かれはいささかヤンチャに育ってしまったようだ。

「シゲール、決闘だ」

「望むところだ!ラウール」

シゲールと、ラウールは取っ組み合いの喧嘩を始める。

シゲールの母が割って入り、2人にゲンコツを食らわせた。

「シゲール!あんた、川に水を汲みに行ってと言ったでしょう!遊びはそれからよ」

「はーい」

彼女はシゲールの前に巨大な桶を一つ、ガン!と音を立てて置いた。

シゲールはしぶしぶそれを頭に乗せて、川へ向かった。

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