ツインレイ
夜人(らいと)
第1話
辺境の山々が連なる奥地に小さな集落があった。
そこは美しい花が咲き、栄養満点の木の実や果物がたわわに実り、さまざまな動物が生息する土地だった。
その集落のはずれにある小さな家で、1人の男の子が生まれた。
稲妻が空を走る、嵐の夜だった。
白い肌、白い髪、透き通るような青い目の美しい子。
彼らとは異なる見た目のその子は、神の子とされ彼の子が14歳を迎えた月の満月に、村人全員で食べるという掟がある。
その儀式をすることにより、子孫繁栄と長寿のご利益を賜る。そんな言い伝えがあった。
それまで、彼の子は村長と同じ権限を持ち、彼のいうことは全て神の提言とされ、誰も逆らえない。
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